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TICAD7広報シリーズ企画「FUKUOKA x AFRICA = INNOVATION」第3弾イベント、発表・審査会「拓く、掴む、アフリカの可能性」を開催しました!

2019年12月27日

概要

イベント名:「FUKUOKA x AFRICA = INNOVATION」第3弾 発表・審査会「 拓く、掴む、アフリカの可能性」
日時:2019年12月18日(水)16:00~18:00
場所:福岡市赤煉瓦文化館1階 Engineer Cafe
主催:JICA九州
後援:経済産業省九州経済産業局

主な参加者

・民間企業等より40名

背景・目的

 本イベントは、2019年8月に横浜で開催された第7回アフリカ開発会議(TICAD7)を機会と捉え、JICAのアフリカに関する情報・経験と、福岡の民間企業等が持つ知見を掛け合わせ、イノベーションを生み出す計3回のイベント「FUKUOKA × AFRICA = INNOVATION」のうちの3回目のイベントです。
 昨年12月の第1弾イベント「知る、繋がる、アフリカの今」では、アフリカで起きているダイナミズムを知っていただくことを目的にセミナーを開催しました。
 今年3月の第2弾イベント「創る、興す、アフリカの未来」では、アフリカの課題解決に資する具体的なビジネスアイデアを構想するアイデアソンを開催しました。
 そして今回第3弾イベント「拓く、掴む、アフリカの可能性」では、前回アイデアソンを通じて創出された新たな事業構想を基にした発表・審査会を開催しました。

内容

合田氏によるプレゼン

 2019年3月18日に九州大学で開催したアイデアソン「創る、興す、アフリカの未来」によって構想された新規事業構想を基に、参加5グループよりブラッシュアップされたビジネスプランの発表を行いました。
 また、本イベントは、8月に横浜で開催された「TICAD7」のフォローイベントとして開催し、JICAアフリカ部次長の若林よりTICAD7の成果概要を紹介するとともに、急遽参加された日本植物燃料社の合田社長より、アフリカビジネス協議会(農業ワーキンググループ)による提言「アフリカ農業イノベーション・プラットフォーム構想」について紹介されました。

 今回のイベントでは、発表した5グループのうち最優秀だったグループに対し、提案事業の検証の一環として現地渡航の機会を提供するという趣旨の審査会も兼ねて実施しました。
 また本発表・審査会の開催に際し、JICA以外にもアフリカでのビジネスアイデアの事業化を支援する「協力パートナー」を公募し、賛同いただいた株式会社AAIC.Japanにも参画いただきました。同社からも「AAIC賞」として、事業化支援の一環として現地渡航の機会を提供いただくグループを選考いただきました。

 今回参加いただいた5グループの概要及び審査結果は以下のとおりです。
(以下、発表順)

土屋氏

1.ウガンダ×農業(グループ代表:Seqdio社 土屋氏)【最優秀賞】
(概要)ウガンダの農家の農業技術向上のため農家間(P2P)による情報・技術のネットワークを構築

柘植氏

2.ルワンダ×教育(グループ代表:JR九州社 柘植氏)
(概要)アフリカの教育の改善のため、ルワンダのスタートアップと協業し、主に理科等のデジタル教材を提供

マイケル氏

3.南アフリカ×貧困削減(グループ代表:九州大学 井上氏・マイケル氏)
(概要)貧困層との協働による、水耕栽培と魚養殖が一体となった「アクアポニックス」のモジュールキットを開発・普及

吉谷氏

4.ウガンダ×IT人材育成(グループ代表:フロイデ社 吉谷氏)【AAIC賞】
(概要)ITエンジニア育成のノウハウを活かし、ウガンダの大学等との連携によりウガンダIT技術者の雇用機会・ビジネスを創出

堀田氏

5.マラウイ×電力供給(グループ代表:HTBエナジー社 堀田氏)
(概要)一村一品を展開している現地生産者と協働し、太陽光パネル・蓄電池を提供し電力の安定供給を通じて、安定した生産体制を構築

審査委員長の加藤部長(左)と、最優秀に選ばれた土屋氏(右)

 3名の審査員(審査委員長:加藤JICAアフリカ部長、黒木九州経済産業局地域経済部新産業戦略課長、勝田JICA九州市民参加協力課)により、「革新性・独創性・優位性」、「市場性・実現可能性、「課題解決のインパクト・SDGs貢献度」の3点を基に審査を行いました。審査の結果、「ウガンダ×農業」グループが「最優秀賞」に、「ウガンダ×IT人材育成」グループが「AAIC賞」にそれぞれ選ばれました。
 今回選ばれた2グループは、提案事業の検証の一環として、それぞれ現地渡航し、現地関係機関へのヒアリングや現地適合性の確認作業等、事業化に向けた活動を行います。

 帰国後、現地での活動を通じて確認された現地適合性や事業可能性の検証結果について報告する機会を設ける予定です。現時点において事業化の可能性はまだ未知数ですが、福岡発・アフリカ向けの新規事業の取組み自体、類稀なケースですので、企業目線で見たアフリカのポテンシャルや事業の可能性に関するリアルな状況は貴重な情報源となりますので、乞うご期待ください。
 ぜひ、今後の動きにも注目いただくとともに、これを機に一緒にアフリカ向けの事業化に応援・参画いただける企業や支援機関等がいらっしゃいましたら、いつでもお気軽にご連絡いただけると幸いです。

 また、本発表・審査会の前に同会場においてJICAと高専との連携に関する覚書の調印式を執り行うとともに、JETRO及び株式会社AAIC.Japan共催でアフリカビジネスセミナーも開催されるなど、産官学が連携することでユニークなアフリカイベントの実現に繋がりました。