対ラオス協力の方針・重点分野

2015年のASEAN統合を控えた今、周辺国との連結性の強化、域内格差是正の観点から、JICAは「経済・社会インフラ整備」「農業の発展と森林の保全」「教育環境の整備と人材育成」「保健医療サービスの改善」をラオス支援の重点分野に据えています。同時に、自然豊かなラオスの良さを引き出した「ラオスらしい開発」をJICAは推進しています。

(1)経済・社会インフラ整備

持続可能な経済成長を実現するため、ASEAN 連結性強化に資するインフラ(道路、橋梁、空港など)整備、本邦企業のラオス進出を促す投資・貿易環境(物流センターなど)整備、安全かつ安定的な電力供給の拡大による国内の電力へのアクセス格差是正と電力輸出に向けた支援を行っています。また、バランスのとれた経済発展を実現するため、環境と調和した快適な社会構築に資する支援(環境管理、浄水場、都市計画など)を行っています。

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首都ビェンチャン・バス公社支援

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東西経済回廊(国道9号線)整備

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ビェンチャン都市開発マスタープラン

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ナムグム水力発電所拡張事業

(2)農業の発展と森林の保全

ラオスの主要産業である農業セクターの振興及び貧困層の大半を占める農民の所得向上により、ラオス経済の安定的成長や、経済成長に伴う都市と地方の格差是正を図るため、灌漑農業などによる生産性向上や商品作物栽培促進のための支援を行っています。また、森林保全及び貧困削減のため、森林資源の持続的活用と生計向上のための支援を行っています。

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農民参加型灌漑農業の振興

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森林資源情報の整備

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GAP(適正農業)及び有機農業普及

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畜産・養殖技術普及による生計向上

(3)教育環境の整備と人材育成

社会経済開発の鍵となる人材を育成するため、教育環境の整備、教員の質と学校運営の改善を支援する。初等及び中等教育では日本が多くの国で支援の実績を有する理数科教育分野を中心に支援を行っています。また、民間経済セクターの強化促進のための高等教育・技術職業教育への支援を行っています。

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無償協力で建設された小学校

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南部3県初等教育改善支援

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ラオス日本センター(LJI)での講義

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職業訓練支援(縫製)

(4)保健医療サービスの改善

保健分野におけるMDGsの達成のため、母子保健分野を中心に、医療人材育成に対する支援、保健医療サービスへのアクセス改善のための医療施設整備を中心に保健システム強化に対する支援を行っています。

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保健セクター事業調整能力強化

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母子保健戦略・計画策定支援

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母子保健分野の人材育成

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健康教育イベントの開催

(5)ラオスらしい開発・その他

ラオスの豊かな自然を活かした商品の開発や一村一品活動への支援など、ラオスの特性を存分に引き出す「ラオスらしい開発」を目指す支援を行っています。
また、ラオス全土に残存する不発弾が農地やインフラ用地の拡大を妨げ、社会経済発展の障壁となっているため、セクター横断的な問題として同国の不発弾処理への支援を行っています。

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うちわ産業振興支援プログラム

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バンビエン郡の竹が原料のうちわ

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一村一品活動の産品販売ブース

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UXO処理に係る研修運営能力強化

取り組みの内容をさらに詳しく知りたい方は、以下のウェブサイトをご覧下さい。