この経験を今後のキャリアに生かしたい

2017年10月12日

職種:コミュニティ開発
配属先:アンチラベ農業機械適用・訓練センター(CFAMA)

私が、アンチラベに着任してから1年半が経とうとしていますが、マダガスカルは非常に暮らしやすい国だと感じています。

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主食はお米で、ある程度の野菜や果物は手に入りますし、地域によっていろいろな文化的側面を持っていることも興味深いです。
その広大な国土を誇るマダガスカルの中でも私の任地アンチラベは非常に過ごし易いです。現地の人々は「首都より物価も安く、人も多くなくて、静かでいいところ」と言います。実際「ここはアフリカなのであろうか?」という感覚を持つほど、冬季(5月〜9月)は気温が0度程まで低くなりますが、それ以外においては日本よりも豊かな生活が出来ていると感じるほどです。任地には温泉もあります。
任地で特に好きな食べ物は、マダガスカル産の野菜です。高原地域ということもあり、ニンジン、キャベツ、はたまた大根まで売られており、自炊が好きな私にとっては創作意欲を非常にくすぐられます。

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そんな任地で私が配属先(アンチラベ農業機械適用・訓練センター)で行っている業務は大きく分けて以下の3つです。
一つ目は、配属先が製造する農機具の品質向上。
二つ目は、デモンストレーションなどを用いた農家向けの農機具普及活動。
三つ目は、市場志向型の農機具職人の育成。
上記の一つ一つの活動を見ていくと、品質向上については品質管理の徹底のために出荷前検査の実施や製作基準書・製作見本の作製に重きを置いて現在活動しています。配属先の製造責任者や製造技術を持った人たちと一緒によりよい方法を考えていますが、むしろ彼らからアドバイスをもらいながら活動をしています。
また、普及活動に関しては一年目は農機具を用いて農村部でデモンストレーションのみ行っていましたが、今後は私だけでも農家さんにアプローチをして説明会などを行う予定です。
最後に農機具職人の育成に関しては、JICAの技術協力プロジェクト「コメ生産性向上プロジェクト(PAPRiz)」と協力し、任地だけでなく首都やその他の県でも活動を行っています。今後、配属先が中心となり一緒に本格的に訓練やイベントを主催する予定です。

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また私の場合は「カウンターパートもしくは配属先の人たちと活動をしたい」「私のみでやっていては継続性がない」と考えて活動をしているので常にカウンターパートに相談をし、センター内の承認プロセスを経由するようにしています。
つまり、基本的には毎日職場の人と仕事をしています。

任地でこのような活動をしていて感じる点はいくつもあります。
一つは、やはり来てみないとわからない事が多いということです。
例としては要請には「デモンストレーションの実施」ということが中心に記載されていましたが、来てみると実際にはあまりそういうニーズはなく、配属先ともめることもありました。またマーケット側から見て、他に今行うべきことがあると考えられる状況が現場にはありました。
そんな状況の中でも配属先はよく私の活動に対して理解をしてくれていると感じます。
そもそも自分より年下の20代半ばの現地語もろくにしゃべれない外国人が来て「こんな風にやりましょう!合理的だし!」というのは、もし私が日本の会社員でそこに外国人が来て同じようなことをしたら良しとは思いません。そういう文脈で考えると、それぞれの仕事で忙しい(なくて暇な人もいますが…)職員の中で私の様な外国人の話を素直にきいて活動を一緒にやってくれる人の方が少ないは当然のことだと感じます。(特に公務員はいくら頑張ってもお給料は増えませんので…)そんな環境だからこそ、私がやろうとしていることを説明して「わかった、やろう!」と賛同してくれる同僚や、困っている時に助けてくれる職場内外の人たち、そして主体的に実行してくれる人たちと一緒に仕事が出来ている時間には少なからず感動を覚えます。

最後に、JOCVに参加してよかったと思うことはいくつもあります。

  • 現場を見たいと思って国際協力の現場に来ることが出来たこと。
  • 国際協力の本当の意味を現地の人たちの声を聞き、自分の感覚・価値観で判断していること。
  • 本当に困っている人たちのために何でもいいから助けになる事を少しでもできていること。

列挙すればきりがありません。
しかしながら、勿論デメリットも存在します。
特段専門技能がない方は自分の役割や存在意義に疑問を抱くこともあると思います。また現実的には、日本での仕事を退職するというリスクを冒してまでこのボランティアに参加し、それで自分の将来に活かすことのできる経歴になるかというと、それは人それぞれです。
しかし私にとっては「やはり国際協力の世界で生きていきたい」と考え直すことのできた期間であったし、これからも生涯の糧になる、と今は思っています。

私が、現在の職務は「配属先と話して、配属先の為、ひいてはその先の農家、農機具職人の為になっている」と考えているだけで、本当は間違っているかもしれません。
しかしながら、私がいなかった時と比較すれば、少しでもカウンターパートやその他の関わっている人達に影響を与え、自分たちの職務や生活に関して考えるきっかけとなることが出来ているのかな、とポジティブに捉えながら活動をしています。