2015年度4次隊青年海外協力隊の最終報告会の実施

2018年4月9日

2018年3月21日にJICAマダガスカル事務所にて、2015年度4次隊派遣の青年海外協力隊4名が、2年間の協力活動をについて報告しました。4名とも職種はコミュニティ開発であるものの、派遣地域が大きく異なるため生活環境も異なり、活動内容についてもそれぞれ個性が溢れる活動報告となりました。

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土井瑛子隊員はブングラヴァ県サカイ市という農村地域において、苗木生産者や学校関係者と協力し、苗木生産から植林までをつないでいくことで、木が少ない同地域の植林活動を活性化する活動に取り組みました。1200本の植林を行い、植えられた木は小学生などによって育てられています。その他、子供向けに映画上映会、異文化体験会を行ったり、母親を対象に栄養改善のための料理教室を行ったりと、マダガスカルの農村部住民が普段得られない情報や学びの場を提供してきました。同地域の住民の多くは小規模農業を主な生業として生活している中で、同隊員は大家さんや近所に人々と共に生活を楽しみながら、暮らしをより良くするために何ができるのかを考える日々でした。

【画像】小林憲生隊員は、アロチャマングル県ムララヌクロム市という稲作が盛んな農村地域で、地元で取れるマンゴーなどのフルーツや農家が自家生産するヨーグルトを使って、商品開発を行い向上収入を目指す活動を行いました。当初はドライフルーツというものが珍しく、口にするのも抵抗があった住民も活動終盤には美味しいと言ってたべる人も出てきました。その他、肥料を使うことに慣れていない農家が多い中、7日間コンポストの講習会を実施した結果、小林隊員がいなくとも、コンポストを作って販売する人も出てきました。まだ、大きな収入向上という結果は出ていませんが、住民による同活動の普及が期待されます。

【画像】梅永優衣隊員は、ヴァキナンカラチャ県アンチラべ市にて稲作農家を対象に、稲作の生産性を向上するための技術の広報・普及活動や、モデル農家の育成、作業カレンダー作成、優良種子へのアクセス改善などに取り組みました。自らが得意とする広報スキルを活かして、DVD上映、農家の動画作成、パンフレットや新聞作成と配布などを行い、JICAの技術協力プロジェクトPAPRizで作られた技術の普及を行い、コメの生産性向上に貢献しました。また隊員自ら開発した農家の栄養改善と家計管理能力を向上するためのすごろくゲームは、国家栄養局他、保健省や農業畜産省から学習ツールとして正式な認可を受けました。栄養と収入に大きな課題を抱えているマダガスカルですが、ゲーム性の高い同ツールが広がり、家計や栄養についての考え方が広がることが期待されています。

【画像】上記の梅永隊員と同じ地域にあるアンチラべの農機具製作・研修センター(CFAMA)に配属された高田祥広隊員は、日本での職務経験を活かして、マダガスカルの農業生産効率を向上させるための小型農機具を普及させる活動に取り組みました。農機具販売数を伸ばすために自分にできることを見つけ、農機具デモンストレーションによる販促活動や市場に目を向けた販売・生産方法(SHEPアプローチ)を導入したり、品質を保つための管理方法、製造工程の検査項目や製造番号、機器の説明書の作成などを行いました。高田隊員によって導入された、市場開拓、品質向上やアフターサービスの視点と取り組みが、同センターに定着することが期待されます。

同報告会には、事務所員の他、JICA技術協力プロジェクトで派遣されている専門家も参加しました。派遣地域に入り込んで密な関係を構築しながら活動を展開する協力隊の活動手法や、キーパーソンの見つけ方、情報収集の方法、住民の協力の引き出し方等について議論がなされ、協力隊員の個人個人の異なるアプローチや、多くの成功・失敗経験を共有する場となりました。