教育分科会による勉強会の実施

2018年8月13日

青年海外協力隊:生越礼
職種:小学校教育
配属先:トアマシナII郡学区事務所
任期:2017年6月~2019年3月(現職参加)

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2018年6月18日、19日、マダガスカル第2の都市アチナナナ県トゥアマシナ市の小学校で、教育部会が研修会を開催しました。
この研修会は、マダガスカルで活動する教育隊員で編成された"教育分科会"のメンバーで実施しました。分科会長の荒木友子隊員(小学校教育)を始めとし、髙尾直子隊員(青少年活動)、福長輝倖隊員(コミュニティ開発)、浅野正義隊員(青少年活動)、そして開催地トゥアマシナ市で活動する小林三恵隊員(青少年活動)、生越礼隊員(小学校教育)の6名です。同任地で活動する稲垣葉子隊員(コミュニティ開発)も参加してくれました。
マダガスカルは今年度行われる大統領選挙を控え、政治不安が心配されていましたが、無事に開催することができました。トゥアマシナ市は降雨量が多く、雨が降らない日はほとんどありませんが、開催の二日間は晴天で気温も上がり、最高のコンディションでの開催となりました。
研修会では、隊員それぞれが普段任地で行っている活動を紹介し合いました。マダガスカルの教育は、暗記教育が多く、先生が板書したものを子ども達が書き写すという授業を多く見かけます。しかし、この研修では子どもが主体的に考え、活動できるような授業を行いました。

FFMOM(道徳教育)では、荒木隊員とそのカウンターパートが環境教育を行いました。グループで学校環境の改善点や、マダガスカルの環境について考え、発表する授業です。実際に学校内を巡回し、ゴミを拾ったり、学校の問題点を抽出したりする活動を通したりして、自身の生活体験に密着し、自ら考えて行動する姿を養うことを目的として実施しました。
体育では浅野隊員とカウンターパートが、社会性を育成するための活動として、ASE(Action Socialization Experience)を紹介し、一人で達成できない課題をグループ内で話し合い、協力して達成するという体験をしました。
栄養教育では、髙尾隊員が過去のマダガスカル隊員が作った栄養キットを使い、バランスの良い食事について授業を行いながら、子どもが全員発言できる参加型授業を紹介しました。また、休み時間には栄養価の高い"ケーキラヴィトゥトゥ(キャッサバの葉入りのケーキ)"と"ケーキカロテ(人参ケーキ)"を紹介し、学校関係者に対して、おやつや食事の栄養バランスを考えることの大切さを伝えました。
福長隊員は、教員に対して子供の識字率の低さを認識してもらうために「読みに関するテスト」を行い、子どもに物語を読ませながら、どれくらい読めるかをチェックして識字率を計る手法を紹介しました。
小林隊員は、理科の授業アイディアとして、子どもたちとペットボトルロケットを作成しました。なかなか飛ばないロケットに、子どもたちが落胆しかけたときに、ロケットが校舎を超えていくほど高く飛んだ時には、大きな歓声があがり、子どもたちのという疑問を喚起しました。また、大学生ボランティアと共に、手洗いの寸劇をし、子どもたちに手洗いの大切さを伝える授業を行いました。
生越隊員は、図工の授業として、子どもの発達段階に合わせた新聞紙を用いた手の巧緻性を高める図工の授業を2種類紹介しました。
その他にも、保護者向けのアクティビティとして、稲垣隊員が炭の代わりに使うことができる経済的で環境に優しい草で作る燃料の紹介や、高尾隊員が中心になって上記、"ケーキラヴィトゥトゥ"の調理講習会を実施しました。
これまで教育分科会では、情報や意見交換が基本であり、今回のように一つの任地に集まり、講習会を実施することは初めての試みでした。参加した隊員は、普段、学校や教育事務所等で活動をしています。この研修会を実施したことで、学校で活動している隊員は、他隊員等から違う視点でアドバイスを受けることができ、自分の専門分野以外の活動を直接見ることで、今後の活動の幅を広げることができました。参加した現地のマダガスカル人の同僚からは「子ども達へのよりよい学びを多く知ることができた。」「とても有意義だった。」という意見を多く頂くことができ、今回のこの研修会を通して、教育の質の向上や栄養啓発に対して考えるきかっけの一つとなったのではないかと思います。この研修で得たことを、それぞれ任地に持ち帰り、これからのマダガスカルにおける教育や栄養改善につながるよう、取り組んでいきたいです。