技術協力プロジェクト「シレ川中流域における農民による流域保全活動推進プロジェクト」開始宣言式の開催

2013年11月22日

1.プロジェクトの背景

マラウイでは急激な人口増加(2012年前年比2.9パーセント(注))に伴う耕作地の拡大や生活に必要な炭や薪の確保に起因する森林伐採により森林面積が年々減少しています。特に当国の発電量の93パーセントを賄う3つの水力発電施設を有するシレ川中流域では同問題が顕著で、森林伐採による土地の保水能力の減少に伴い、大量の土砂が河岸から流入することで水力発電施設の機能低下、下流部における洪水の増加にもつながっています。また土壌流出による土地の生産力の低下は、農業を主要な生業とする当国では深刻な問題となっています。
こういった課題の改善に貢献すべく、本プロジェクトはシレ川中流域4県(ブランタイヤ県、バラカ県、ムワンザ県、ネノ県)を対象に2013年4月より開始されました。

2.プロジェクト概要

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農民による等高線畝立ての様子

前身プロジェクトである「シレ川中流域における村落振興・森林復旧プロジェクト」(2007年-2012年、通称COVAMS)の成果を受け、本プロジェクトでは流域保全政策においてCOVAMSアプローチ(説明以下)が制度化されることを目指します。COVAMSプロジェクトで開発されたCOVAMSアプローチ(普及方法と流域保全技術‐等高線栽培、育林、ガリ補修‐をパッケージ化したもの)の実践を通した関係者の運営能力向上、技術パッケージの有用性の検証を行います。

3.式典概要

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バイクの引渡しを行う小林臨時代理大使(写真右)とダウディ大臣

2013年11月5日(火)、「シレ川中流域における農民による流域保全活動推進プロジェクト」では、南部の中心都市ブランタイヤにおいて開会宣言式を行いました。
(1)本プロジェクト開始を公式に世間に告知し、その認知度を高めること、
(2)前身のCOVAMSプロジェクトの成果を本プロジェクト関係者と共有すること、
(3)流域保全活動の実施主体となる対象地域住民の意欲向上と実践を促進すること、
(4)関係者の一体感を醸成すること、
を目的に同式典は開催されました。

マラウイ政府職員によるCOVAMSプロジェクトの成果の発表、普及員による寸劇、伝統的酋長による流域保全活動実践に係る宣誓等、マラウイ政府関係者及び対象地域住民代表者が自らの想いを表現する活気のある式典となりました。また本プロジェクトで供与されるバイク25台の引渡式も行われました。
マラウイ政府より環境・気候変動対応省ダウディ・ハリマ大臣、日本政府より小林茂信臨時代理大使が出席した他、対象4県の県政府関係者、伝統的酋長、村長、各村落の研修講師を務める農民等、400名を超える関係者が出席しました。
式典模様は当地のテレビ、ラジオ、新聞で既に報道されました。今後、各地での実践や政府職員によるモニタリングがこれまで以上の頻度で実施され、農民による流域保全活動が拡大することが期待されます。

マラウイは11月から雨季。主要作物のメイズの植え付けが始まる季節で、まさにCOVAMSアプローチで推奨する技術が活かされるときです。プロジェクト対象地域における農家での技術の実践が始まっています。

(注)Google 世界開発指標(2013年11月14日 14時56分ダウンロード)(外部サイト)