SMASSEプロジェクトが理数科教員対象の地方研修を実施

2014年5月28日

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物理科学のセッション

2014年4月21日(月)から25日(金)の5日間、北部教育管区と南西部教育管区の6研修センターで、「中等理数科教育強化プロジェクト(SMASSE)」フェーズ3の活動の一環である地方教員研修が実施されました。この研修は、中等学校(日本の中3から高3に相当)で理数科教科を教える教員が対象で、初日がイースターに伴う祝日であったにもかかわらず、全会場合計で、想定人数の87%にあたる約940名が参加しました。

研修会場は中等学校の教室です。研修をファシリテートするのは、2月に中央研修を受講した講師たち。講師たちも理数科教員であり、教室の実情をよく把握しています。現場のニーズや参加教員のレベルに合わせ、創意工夫を凝らせて中央研修で習得した知識や技術を伝えます。

マラウイでは近年、コミュニティ中等学校(CDSS)の大量設置などに伴って、中等教育への就学者数が飛躍的に向上しました。しかし授業を行う教員、とりわけ理数科教員の供給が追いつかず、小学校教員免許を所有する教員や、地理、歴史、家庭科など、他科目が専門である教員で理数科を教えている人が、全体の半数以上いると言われています。特に地方の状況は深刻です。村落部になればなるほどCDSSの割合も高く、資格の不十分な教員が大半を占めています。さらに、中等教育理数科の資格を持つ教員の中にも、教科内容の知識、教授技術ともに不足している人が多くいます。SMASSE地方研修は、この課題に応え、現職の理数科教員の授業の質を向上させるために実施されています。今回は、2008年にプロジェクトが全国展開してから5回目の地方研修でした。

研修プログラムは、教授法を扱うセッション、教科内容を扱うセッション、指導案作成と模擬授業のセッションで構成されています。教授法セッションの今回のテーマは「理数科授業の効果的な実践」。指導案作成を通して、習得した指導技術を実際の授業へ適用する方法を明確化するのが狙いです。

会場の各教室では、講師も参加者も実に熱心に議論をしており、研修会を全員で作り上げていくという意気に満ちていました。研修実施は1年間の中で1週間という短い期間のため、参加教員が教室で教科の全範囲を、自信を持って教えることができるようになるまでには、まだまだ時間がかかるかもしれません。しかし、マラウイの理数科授業改善に向け、教員たちは着実に歩み続けています。

また、SMASSEフェーズ3の開始に伴い、研修効果の教室での発現・定着を目標に、新たにアクションリサーチを開始しました。これは、パイロット校を指定して特定の教員と集中的に授業改善活動を行い、その成果を今後の現職教員研修や教員養成に生かすというものです。加えて、未来の教員がより良い授業を行えるように、2004年のプロジェクト開始からSMASSEが蓄積してきた知見を教員養成機関に適用する活動も開始しつつあります。

このように、SMASSEでは様々な形態の活動を組み合わせて、マラウイの中等理数科教育の質の向上に取り組んでいます。

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生物のセッション