ボランティアレポート「NHKワールドをマラウイの地へ」

2014年6月24日

氏名:藤澤佑介
隊次:平成24年度1次隊
職種:放送技術・設備
配属先:マラウイ放送協会
出身県:山口県

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カメラマンへの技術指導

マラウイ放送協会(MBC)にて2年間活動してきました、藤澤佑介と申します。マラウイの放送人育成を目指し、番組制作や放送に係る技術指導を行う傍ら、同国の社会問題や人道問題を扱う番組を制作し、放送を通じた普及啓発に取り組んできました。

赴任当初は、同僚と意見が衝突することも多かったように思います。特に、放送倫理など、感覚的な意見の差異は埋めがたく、時に苛立を感じながら議論したのを覚えています。

その苛立は、「私が教える側の立場だ」という傲慢な考えに起因していたのだろう、と赴任後暫くして思いました。

振り返ると、感謝の連続です。直属の上司は向学心の塊で、宗教観や政治論、人生観に至るまで様々な議論をしましたが、多くを学ばせてもらったのは私の方でした。取材先で知り合ったエイズ孤児は、歌手になって同じ境遇の人を勇気づけたいという夢を、夫の暴力に苦しむ女性は彼女の置かれた状況を、それぞれ見知らぬ外国人である私に一生懸命話してくれました。科学の番組を立ち上げれば多くの理数科隊員が知恵を貸してくれ、紀行番組を撮り終えることができたのは観光隊員やコミュニティ開発隊員のお陰でした。他にも数々の隊員が、それぞれの専門分野で力を貸してくれました。

他方、放送内容の多角化を図るべく、MBCとNHKの提携を提案したのはちょうど1年前のこと。何度も中断を繰り返す協議は困難の連続で、MBC上層部に掛け合ったのも一度や二度ではありませんでした。口では、「大丈夫です、絶対いけます」、などと言いながら、内心は不安でいっぱいだったことを覚えています。しかし、在マラウイ日本大使館や外務省にご尽力いただいた結果、1年かかった協議も無事に終決し、任期終了10日前にして、NHKの国際放送、NHKワールドのマラウイ国内での初回放送に漕ぎ着けることが出来ました。万感の思いで放送を見守る私の横で、祝福の笑みを浮かべる同僚たちを見て、ここに至るまで沢山の方の手助けがあったのだ、と改めて実感しました。これから長きにわたり、この提携が両国の相互理解に寄与する事を願います。

マラウイでの活動を振り返ると、本当に贅沢な2年間だったと思います。私はこの経験をここで完結させることなく、引き続き国際社会で自分を磨いていきたいと考えています。2年間支えてくださったJICAやマラウイの皆様、有難うございました。

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FCC(ファイナル・コントロール・センター)にて放送を見守る