ボランティアレポート「図書室を有効活用!生徒が自主的に学習できる環境を」

2015年3月17日

氏名:野村 理恵
隊次:平成25年度2次隊
職種:理科教育
配属先:モンキーベイ中高等学校
出身地:静岡県

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図書委員の活動の様子

マラウイの中高等学校は4年制で、毎年2年生と4年生が国家試験を受けます。この国家試験は、生徒の人生を大きく左右すると言っても過言ではありません。例えば、2年生の試験は合格しないと進級できず、4年生の試験は受からなくても卒業はできますが、合格・不合格によって卒業後に就ける仕事や給与が大きく異なります。そのため、不合格となった場合は、再試験を受けるか学校を辞めるという選択をし、とくに4年生の試験は20〜30代になってから受験し直す生徒がいるほどです。そのため、理数科教師として派遣されたからには、ひとりでも多くの生徒が国家試験に合格するということに貢献できる活動をしたいと思いました。

配属先のモンキーベイ中高等学校には図書室がありますが、赴任当初はほぼ物置状態でした。壊れた机やトタン屋根の一部が図書室の半分を占め、本や数少ない貴重な教科書は乱雑に置かれたまま。とくに、国家試験対策として重要と思われる過去の試験問題がほこりを被ったまま山積みになっていました。図書室が開けられる日も少なく、開いたとしても利用する生徒は1日2〜3名程度。休み時間や自分が選択していない教科の時間に、居場所がなく木の下でおしゃべりをしている生徒を見て、この図書室を有効活用できないかと考えました。

初めは放課後や休日に図書室で一人もくもくと本の整理作業をしていました。しかし、翌日に生徒が利用するとまた散らかってしまい、作業をし直す、の繰り返しの日々。誰かが気づいて手伝ってくれるかも…という淡い期待を抱きつつ数カ月が過ぎました。このままでは、私が帰国した後にまた元の状態になると思い、持続的に活動が行われるよう現地の人を積極的に巻き込んで作業をしようと考え直しました。そして、1〜4年生の生徒男女各1名、合計8名の生徒と大学を卒業したばかりの新人教師と"図書委員会"を結成し、週に1度、放課後に活動をはじめました。

主な活動は図書の整理整頓、過去の国家試験のファイリング、図書室内の学習スペースの設置です。図書委員のメンバーと活動する際は、一方的に自分の考えを伝えるのではなく、生徒の意見を採用するように心掛けました。また、作業時間は日本の音楽を聴いたり、私生活について話したりして、生徒や新人教師との良いコミュニケーションの時間としました。

2014年の9月よりこの活動をはじめましたが、最近、生徒や新人教師の主体性が芽生えたように感じます。本を元に戻さない生徒に対して注意したり、自主的に本や机椅子を整頓したりする姿が見られるようになりました。また、図書室を利用する生徒が1日平均60名となりました。とくに2年生と4年生が過去の国家試験の問題をノートに書き写し、自分で解き、その教科の教師に解答を聞くという機会が増えました。

マラウイの現場では様々な課題を目にします。しかし、諦めずに地道に続けることでいつか実を結ぶと信じつつ、残りの期間も現地の人々と活動を行っていきます。そして、2年間の活動を無事に締めくくることができることを願っています。

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現在の図書室:生徒の学習スペース