ボランティアレポート「初めての貯金、目標はソーラーパネルの購入!」

2015年5月12日

名前:砂原 遵平
隊次:平成26年1次隊
職種:コミュニティ開発
配属先:ムジンバ県チカンガワ農業普及所
出身地:京都府

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ビレッジバンクの会議で預金、融資残高の分析を実施

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自分の帳簿に貯金の明細を記入する農家

私の配属先は農業省の末端組織である農業普及所です。末端組織であるが故、農家さんとの距離が非常に近く、野菜の栽培方法、堆肥作り、収量調査等、農家さんに直接技術を伝える事のできる配属先です。その中でも私は、日本で銀行員として働いていたバックグラウンドを活かし、農家さんが自分達でグループを結成して運営する「ビレッジバンク(村銀行)」の運営をサポートしています。

日本ではどこにでもある銀行。しかしマラウイの銀行は市街地に集中し、地方で暮らすほとんどの農家さんは銀行を利用できずにいます。安全性の問題から日本のようにタンス預金をする事も難しい状況。そこで農家さんは自分達で15人〜20人のグループを結成し、農作業の合間をぬって毎週会議を開き、お金を少しずつ貯金し、必要な時はお金を借り、会議が終われば全メンバーのお金を金庫ボックスにしまい、カギをかけ、翌週の会議まで金庫番が保管するという仕組みで運営しています。これがビレッジバンクです。

日本ではあまり馴染みのないビレッジバンク。しかしかつて日本でも"頼母子講(たのもしこう)"と呼ばれるグループ貯金があったようです。マラウイにおいてもビレッジバンクを通じて、僻地に住む農家さんでも貯金ができ、また肥料や種、家畜の購入費として借入を受ける事もできます。

しかしながら、私は現在12グループをモニタリング調査していますが、運営方法において課題が散見される事もまた事実です。例えば、本来金庫ボックスに入れて厳重に保管されないといけないメンバーのお金をビニール袋に入れて保管しているグループ、借りたお金を返さないメンバーが散見されるグループ、メンバーの会議への出席率が低いグループ、帳簿をもっているが書き方が分からず、どんぶり勘定でお金を管理しているグループ等々。

これらの課題が見えてきた中、同僚と話し合った結果、農家さんに対し「金庫ボックスの販売」及び「帳簿の書き方指導」を中心に指導してきました。今では私達が管轄する全てのグループが金庫ボックスを持ち、お金を厳重に保管しています。また各メンバー1人1人がボールペンを手にし、自分の帳簿に貯金の残高、融資の返済等、明細を記入できるようになってきました。

更に驚いた事に、同僚のビレッジバンクに関する情報や知識が増して、24人のメンバーからなるグループを自ら結成し、リーダーとしてビレッジバンク運営をスタートさせました。同僚曰く、自宅に電気を灯す為のソーラーパネルを買う事を目標に毎週貯金を行っているそうです。

貯金という概念がそれほど浸透していないマラウイ。特に農家さんのお金の管理やビレッジバンクの運営にサポートが必要な事は明らかです。非常にセンシティブな活動内容ですが、その運営をサポートさせてもらっているからには、ビレッジバンクを通じて、農家さんに「コツコツ貯金をする事の大切さ」、「小規模ビジネスを営む上で必要な最低限の金勘定」を伝える事が今の私の課題だと思っています。