COVAMSアプローチの制度化へ向けたセミナー開催

2015年10月7日

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プレゼンテーションの様子

2015年9月15日、首都リロングウェにて「シレ川中流域における農民による流域保全活動促進プロジェクト」(COVAMS II)のセミナーが開催されました。本イベントは政府関係機関、シレ川流域に位置する県の知事、ドナー機関やNGOなど、シレ川流域保全の関係者を対象に、COVAMS IIプロジェクトが推進する「COVAMSアプローチ」の政府機関内における制度化を実現させるために行われました。COVAMSアプローチでは、流域保全のための技術(主に等高線栽培、河岸浸食対策、植林)をより多くの農民に伝えるために、研修機会を対象地域の全農民に保障し、技術習得と実践を促進することを目的としています。セミナーには総勢50名が参加し、闊達な意見交換がなされました。これは現在のマラウイにおけるシレ川流域保全の重要性に対する認識の高さを反映したものといえます。

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総勢50名が参加し、今後の活動を進める上で収穫の多いセミナーとなった。

本セミナーでは、2007年から2012年まで実施されたCOVAMSプロジェクトの実績、そして2012年から開始された現行のCOVAMS IIプロジェクトへの移行とそれに伴うアプローチの改定、及びこれまでのアプローチの実施実績をカウンターパートが発表しました。これに対し参加者からは、アプローチが採用するリードファーマーシステム、アプローチ実施に係る経済性と効果についての評価等に関する質問が出されました。参加した県知事からは、流域保全のための実質的な一歩を踏み出すことの必要性も強調されました。またシレ川の流域保全の進め方、その際のCOVAMSアプローチの位置づけ方等の議題については、参加者の総意としてJoint Coordinating Committee (JCC、合同調整委員会)において継続して協議することが確認されました。

同日午後に実施されたJCC会議では、セミナーでの議論に続き活発な意見交換が行われました。特に佐藤チーフアドバイザーが、「COVAMSアプローチは流域保全活動が農民自身にとっても重要であるという意識を高めるためのキャンペーンであり、早急にその活動実施地域を拡大することを狙いとしている」という趣旨を説明した際には、参加者の多くから賛同を得ることができました。

このセミナー開催に至るまで、プロジェクト専門家は様々な会合の場でJCCメンバー、ドナー機関、マラウイ電力供給公社等のシレ川流域を管理し、流域保全活動を行う関係者に対して、COVAMSアプローチやその実績について繰り返し説明を行ってきました。これはCOVAMSアプローチの制度化に向け、理解者を増やすための地道な活動でしたが、今回のセミナーの結果からその成果を感じています。特に農業普及局の参加を得られたことは、等高線栽培技術等、農業技術の普及を一つの柱とするCOVAMSにとって大きな収穫でした。今回、農業普及局局長のセミナー参加が実現し、多くの関係者とともに議論ができたことは、プロジェクトにとって今後の活動につながる大きな一歩となりました。

(シレ川中流域における農民による流域保全活動推進プロジェクト)