OJTレポート「第3回Chithandizo cha JOCV ku Malawi(マラウイにおける協力隊の貢献)」

2015年10月22日

マラウイ事務所の後藤です。とうとうOJTも残すところ1週間となりました。今回は青年海外協力隊の活動について紹介したいと思います。マラウイには青年海外協力隊員(シニア海外ボランティア含む)が1971年から派遣されており、これまで1733人(2015/10/13現在81人派遣中)ものボランティアがマラウイの文化に触れ、この国の人たちのために活動を続けてきました。マラウイ政府の中にも「子供のころ日本人に算数を教わったよ」と声をかけてくださる方がいます。44年に渡る繋がりは日本への親しみや敬意を育み、両国の良好な関係の架け橋となっているのです。

26年度2次隊の日下さんは農業普及所で農民の生活改善と収入向上を目標に活動されています。その中で、私はかまど作りの普及活動に同行させていただきました。料理を作る際かまどを使うことによって、熱効率を高め調理時間を短縮し、余剰時間を他の仕事に充てられるようにするという仕組みです。また薪も少なく済むので森林伐採を防ぎ、森林保全やその先の土壌流失・洪水防止なども期待できます。日下さんは、粘土や草、れんがを使ってかまどを作り、そのかまどで販売用クッキー等の作り方を教えて収入を増やす取り組みも行っています。「かまどの普及」にこれだけの効果や利点があるとは知らず、初めはなぜかまどなのだろうと疑問に思っていました。マラウイの人々にもかまどを使うことのメリットをきちんと伝えた上で活動をすることが重要なのだと思います。

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かまど作りの様子

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体重測定の様子

26年度3次隊の池邉さんはヘルスセンターで病院スタッフに対する指導や業務フローの改善(5S-KAIZEN-TQMプロジェクト(注1))のための指導をしています。私が伺った際は、青空の下でU5クリニック(注2)が開催されていました。一体どこから来るのだろうというくくらい、赤ちゃんを抱えたお母さんがたくさん集まってきました。U5クリニックでは体重測定や予防注射を実施しています。体重や腕の太さによって子供の発育状態をチェックし、お母さん達に対しカウンセリングや栄養のある食事の指導も行っています。また、子供の成長を観察するために定期的に病院に行くことの大切さをお母さんたちに伝えるために、「病院に行こう、検診へ行こう」という歌を教えていました。

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病院スタッフによる講義には多くのお母さんたちが集まります

未だ乳幼児死亡率が高く(注3)、人口増加率が世界2位(注4)というマラウイにとって、子供や妊産婦のための医療環境の整備は大きな課題となっています。各国の援助機関がマラウイの保健医療に携わっていますが、JICAも日本だからこそできる保健医療分野へのサポートとは何かを日々模索するとともに、他ドナーとの連携・協力を積極的に進めることが必要です。
マラウイで過ごす日々も残りわずかとなりました。ここで学んだことを次に活かせるように頭を整理しなくてはならない一方で、今しかないこの時間にここでしか見られないもの・できないことをしたいという気持ちもあります。次回のOJTレポートは最終回として、この3か月間の学びと経験を振り返ります。ぜひご一読ください。

(注1)5S(Sort,Set,Shine,Standardize,Sustain)、いわゆる整理整頓とそれらのルールを定着させることで業務環境を改善し、生産性やサービスの質の向上・安全性や医療従事者のモチベーションの維持を図るプロジェクト。
(注2)5歳児未満対象の検診。病院に来られない母親のために病院外で行うことも多い。
(注3)WHO加盟国194か国中41位と高い。「World Health Statistics 2015(世界保健統計2015)」より。
(注4)3.2%。国連人口基金東京事務所「世界人口白書2011(日本語版)」(2010年〜2015年の年平均増加率)より。