ボランティアレポート「気力と体力勝負の5S+KAIZEN活動」

2016年8月15日

氏名:岡部 美保
隊次:平成27年度2次隊
職種:看護師
配属先:ムズズ県病院
出身地:愛媛県

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最も基本となるSorting(整理)作業の様子

2015年10月1日、様々な思いを胸にマラウイの地へ降り立った。照り付ける太陽、吹き付ける砂煙、激しい乾燥にもめげず、日々逞しさと体重を増し、様々なオリエンテーション、語学研修を終え任地へ赴いた。

ムズズ県病院は、マラウイ第3の都市と言われているムズズ市の市街地から徒歩で約1時間の所にある病院である。2000年に台湾当局の支援で設立された病院で、有料病棟が1棟ある以外は、原則として診療、投薬は無料で提供されている。病床数は約400床、外来患者数は平均500名/日で、管理部門のほかに内科、外科、婦人科、小児科、産科、歯科、眼科、理学療法科、検査室、メンテナンス室、CSSD(滅菌消毒室)等の部門がある。月曜日から金曜日の毎日手術が行われており、また併設されたICUで術後患者や重症患者のケアが行われている。義足を提供している500milesというNGOも院内に併設されている。また、看護学生の実習病院でもあり、毎日多くの学生で賑わっている。このような病院でカウンターパートや5S+KAIZEN活動を担うQuality Improvement Support Team(質向上支援チーム)のメンバーと共に仕事を開始した。

ムズズ県病院は2012年に婦人病棟、検査室、保守管理部門の3部署において5S活動が開始されており、2015年から男性病棟が新たなターゲット病棟として活動している。また、今回私の活動を開始するにあたり、カウンターパートの配属部署であるICUをモデル病棟として5S活動の介入を行った。院内全体で言えることだが、使うための器具が無い上、使えない物品、故障している物品、多すぎる在庫品、期限切れの薬品がそこかしこに溢れている。表向きは綺麗に見えても中へ進めば進むほど言葉を失う事が多い。介入する際は、それら全てを出し、並べ、しっかり見てもらうようにしている。これが5Sで一番大事なSorting(整理)である。あまりの酷さに絶句し気が遠くなることもしばしば...体力と気力勝負であり、毎日が闘いである。

そして、『誰でも簡単に見つける事ができ、手に取り、同じ所へ返すことが出来る』を合言葉にSetting(整頓)に介入していく。Settingの際最も大切にしている事は、実際に働く人達のワークフローである。物品のカテゴリーごとに整頓することにより仕事効率の向上を目指している。また、簡単に在庫レベルの確認ができるようにSetすることにより、無駄な注文や在庫数を減らし、将来的に経費削減ができることを目指している。

活動において最も大変な事は、SortingとSettingの維持である。ひどい時は僅か1時間で元の状態へ戻っている事もある。カメラ片手に定期的にターゲット病棟を巡回していると、私の顔を見た瞬間に片付けが始まる事もある。微笑ましい光景である。時には顔を引きつらせ無言で病棟を見まわした後に静かにその場を去る事もあるが(かなり怖いはず)、どのような惨状であっても、良い所を見つけ、満面の笑み(こちらも怖いかな)で徹底的に称賛するように努めている。やはり5S活動は体力と気力勝負であり、闘いである。5S活動の大切さを理解している協力的な方々に支えられ今の自分があるということを肝に命じ、これからも職場環境の改善と維持を目指し、日々活動していきたい。地域の人達や患者さん、患者さんのご家族、スタッフの皆様、学生さん達、その他沢山の方々の笑顔や声掛けから元気を頂いている素敵な日々を、これからも大切にしたい。

最後に、いつも支えて下さっている方々にこの場を借りてお礼申し上げます。いつもありがとうございます。

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Setting(整頓)作業の様子