ボランティアレポート「生徒は先生にとって教科書」

2016年9月28日

名前:川﨑 友紀子
隊次:平成27年度2次隊
職種:理科教育
配属先:モンキーベイ
出身地:大阪府

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配属先の先生と生徒たち

私の任地であるモンキーベイは、首都リロングウェから南東へ車で約3時間のところにあるマラウイ湖沿いの町です。マラウイ有数のリゾート地であるケープマクレアが近くにあり、モンキーベイは非常にのんびりした雰囲気です。配属先のモンキーベイ中高等学校は、全校生徒約240名の公立学校です。放課後にはOpen schoolと呼ばれる定時制クラスもあります。学校には寮が併設されていないため、生徒は徒歩もしくは自転車での通学が必要です。自宅が遠方の生徒は、片道2時間以上かけて通学しています。教師の数は私と校長先生を含めて15人です。授業は7時20分から13時50分までで、40分授業が9コマあり、間に20分休憩を2回挟みます。昼食休憩はなく、生徒たちは学校周辺に売りにくる軽食を購入し、空腹を満たしています。
マラウイの学校で驚くことは、一つの教室に生徒が約60人もいることです。教室も日本より広いため、工夫した授業を行わなければ生徒の集中力を保つことが難しく、すぐにざわざわと生徒が話し始めてしまいます。初めのうちは静かに授業を聞いてくれていた生徒たちも徐々に騒ぐようになり、とても大変でした。ある日、クラスをまとめることができず、私もとうとう怒って、”I want to go back to Japan!!”と現地語で捨て台詞を吐いて教室から出て行きました。
その後ですが、一人の生徒が私の所に来て、"I like Chemistry and Physics. You are a good teacher."と言って励ましてくれました。あまり成績の良くない生徒でしたが、その気持ちがとても嬉しかったことを覚えています。その時たまたま板書用のチョークが小さくなっていたため、その生徒に新しいものを1本持ってくるように頼みました。ちょうど持ってきてくれた時には他の生徒と話しこんでいたので、彼への対応はできませんでしたが、彼は私の手に、残り10分では使いきれないほどのたくさんのチョークを渡してくれました。チョークの数と同じだけ彼の気遣いを感じて、とても嬉しかったです。
また別の日ですが、1人の男子生徒が、わからないところがあるから教えてほしいと私のところにやって来ました。よく勉強する生徒だなと思い感心していたのですが、それには動機がありました。時々行っている小テストで、成績優秀者に私が「ご褒美シール」を貼っていたのですが、それが非常にうれしかったようで、さらなるやる気につながったようです。
私なりに生徒たちに丁寧に接していると、その気持ちが伝わるのだと思います。生徒は若く、柔軟性がある分、たくさんの価値観を私から受け継いでくれるのかもしれません。生徒は先生にとって、教科書のような存在です。私に、教師とはどうあるべきかを示してくれるのは、他ならぬ生徒なのだと感じます。初めての海外での教師生活に戸惑うことばかりですが、自分が毅然とした態度で生徒に指示を出すことで、生徒は一歩一歩、希望と夢を持ち成長していくのだと思います。私も生徒たちの期待に応えられるよう、より一層活動に励みたいと思います。

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私を成長させてくれる生徒たち