ボランティアレポート「世界柔道選手権大会参戦」

2018年10月16日

名前:工藤 龍馬
隊次:2017年度3次隊
職種:柔道
配属先:マラウイ柔道協会
出身地:千葉県市川市

2018年9月20日~27日にアゼルバイジャンの首都バクーで開催された世界柔道選手権大会に、マラウイ代表チームのコーチとして、選手4名に帯同して参りました。これは国際柔道連盟と国際五輪協会それぞれからサポートを頂き実現したもので、選手4人の参加はマラウイ史上初、奇跡的な大チャンスとなりました。

世界最高峰の大会、私など夢にさえ見たことのない舞台。それだけに、協会からコーチ帯同の依頼が来た時には自分が受けて良いものかと大変悩みました。そこに辿り着くまでに、既に様々な苦難があったこともあり…。しかし最終的に、それまでの経緯から、自分が一番きちんと責任を負えると判断して、引き受けることとしました。出発当日に空港でマラウイ代表ジャージを拝領し、とても誇らしい気持ちになったことを覚えています。

遠征に向けての準備はあらゆる意味で難航。何をするにも着手が遅く、確認もない。なんとか滑り込みで出発出来た、という準備となってしまいました。その結果、現地での柔道着チェックで、協会が用意したゼッケンが規格を満たさず使用不可に。それでも選手は貸与の柔道着で試合に出場出来るのですが、その場合、試合中のコーチングが不可となります。結果私は今回、試合会場へのゲートをくぐることは出来ませんでした。ただし、選手を全員試合に送り出すことは出来ましたので、最低限の責任を果たせて心底ホッとしました。

そして結果こそ全員初戦敗退となりましたが、世界最高峰の大舞台で、リオ五輪の金メダリストや世界選手権3位等の世界トップレベルの選手を相手に、選手たちは物怖じせず本当によく戦いました。一人の選手など、相手のレベルもありますが非常に惜しい試合。普段通りの柔道が出来ていれば、自分がコーチボックスにいて修正できていれば、などと考えてしまいますが、それも含めて今の我々の実力ということです。

今回世界選手権に参加しましたが、出場枠も交通・宿泊費用も全て頂き物。自分たちで何かを勝ち取った訳ではありません。今回の経験をマラウイ柔道の血肉とすることで、初めて今回の参加に意味が生まれます。嬉しいことに選手たちは、大会後、世界トップレベルの柔道に触れたことで明らかに意識が変わりました。各自がそれぞれ持ち帰った経験や知識を振り返り、試し、それが周囲にも波及して、とても充実した稽古となっています。

大事なのはここから。今こそ空ではなく足元をしっかり見据え、協会・コーチ・選手一丸となって、一歩一歩、マラウイ柔道の基礎を築いて行きたいと思います。

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チームマラウイ

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試合場でのウォームアップ

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潜れなかったゲート