ボランティアレポート「治療よりも予防を。マラウイの人々に考えてほしいこと。」

2018年12月7日

名前:松本茜
隊次:2016年度3次隊
職種:公衆衛生
配属先:ムズズ・アーバンヘルスセンター
出身地:東京都青梅市

名前:矢谷優季
隊次:2017年度2次隊
職種:感染症・エイズ対策
配属先:ムズズ・アーバンヘルスセンター
出身地:京都府京丹後市

私達の任地はマラウイ北部の都市であるムズズです。市内の中心部にあるムズズ・アーバンヘルスセンターにおいて地域住民の健康促進に向けた活動を実施しています。今回その活動の一環として、地域住民に向けたヘルスプロモーションイベント(健康促進イベント)を開催しました。

このイベントを実施する背景となったのは、日本とは異なり、マラウイの人々は病気を予防することよりも治療に重きを置いていることが1つの大きな問題となっている点からです。日本のように年に1度健康診断をするという考え方はなく、医療施設は病気になったら治療のために行く場所という考え方がとても強いです。そこで私達は、地域住民がより健康に関心を持ち、医療施設に訪れる住民が増えること、また、HIVやSTIs(性感染症)などの検査を定期的に受ける住民が増えるように、イベントを企画しました。テーマはPrevention is better than cure 「予防は治療にまさる」です。

今回のイベントでは、住民の健康意識の向上を狙った簡単な健康診断、住民団体による演劇、栄養士や私達による健康教育などを実施しました。当日は200人近い地域住民が会場に足を運んでもらいイベントはとても盛り上がりました。体重、身長、血圧をチェックする健康診断では、血圧が大人気でした。驚いたことに高血圧な人が多くいたので、医療施設への訪問を促しました。住民団体による演劇ではマラリアやHIV/AIDSについて迫真の演技で伝えてくれ住民の集客アップに繋げてくれました。私達は健康教育の一環として、HIV/AIDSや栄養、マラリアの基礎知識、蚊帳の使い方などを教えるヘルストークを実施しました。現地の人に現地語に通訳してもらいつつ質問形式にすることで、観客をまきこみながら楽しんでもらえるようなヘルストークになりました。

また、11月にマラウイ全土で蚊帳の一斉配布が実施されます。しかしコミュニティーを周ると、多くの家庭で蚊帳が正しく使用されていません(主に畑の柵に利用)。使用しない原因の1つに配布される蚊帳のタイプと住民のニーズにずれがあるのではないかと考え、今回どんな蚊帳を使いたいのかというアンケートをとりました。このアンケートは現在もヘルスセンターやコミュニティーなどで引き続き実施し、結果は蚊帳を配布するNGOなどに提出する予定です。

このイベントを通して、多くの人が健康について改めて考えるいい機会になったのではないかと思います。住民の多くは学校教育や医療従事者を通して主な病気(HIV、マラリア)の予防法などを学びますが、実際に予防という行動に移せている人はまだまだ少ないです。「知識はある。しかし、行動の変化に繋がらない」が課題ではありますが、今回のイベントを通して、少しでも多くの人がHIVやSTIsの検査に行こうと考えてくれたなら、イベントを企画した甲斐があったなと嬉しく思います。

【画像】

ヘルストーク実施中

【画像】

血圧測定の様子

【画像】

イベントをサポートしてくれた住民団体と記念撮影