マラウイ国無償資金協力:「カムズ国際空港ターミナルビル拡張計画」の空港地上支援機材(GSE)の引渡式兼完工式典の実施

2022年6月10日

2022年6月2日(木)に、無償資金協力「カムズ国際空港ターミナルビル拡張計画」にて供与された空港地上支援機材(GSE)の引渡式兼完工式が執り行われました。本プロジェクトは、マラウイの首都リロングウェに位置する国内最大のカムズ国際空港の旅客ターミナルビルの拡張及び改修、航空機運航の安全性向上のため航空機監視システムや保安検査用の機材等の整備を行いました。2017年の起工から、新型コロナウィルスによる作業中断や供与機材の取り付けに必要な関係者の渡航制限、資機材到着の遅れ等といった苦難にも直面しましたが、2022年5月に無事完工しました。
同空港は日本の円借款事業で建設され、1983年の開港以来大事に使用されていたものの旅客数がこの10年で2倍以上に増加し、ピーク時のチェックインカウンターや出入国管理カウンターの混雑が問題となっていました。また経年劣化による施設・設備の損傷や老朽化のため運用を停止していた航空機監視システムの整備が必要でした。
式典には、ハラ運輸・公共事業大臣、岩切特命全権大使等が出席し、グランドハンドリングを請け負うLIHACO社よりGSEのデモンストレーションが行われました。ハラ大臣はスピーチ内で、本プロジェクトにより、航空管制や空港内業務の効率性や安全性が向上したことに触れ、マラウイ政府を代表して謝意を表明するとともに、日本政府とカムズ国際空港の間の長年の強い絆を強調しました。
また式典終了後には、空港施設内及び管制塔を視察し、技術協力による研修を受けた航空管制官等に熱心に質問され、関心の高さが伺えました。

JICAはこれまで技術協力「リロングウェ国際空港再活性化協力」(1993~1995年)、無償資金協力「太陽光を活用したクリーンエネルギー導入計画」(2010年2月E/N署名)、無償資金協力「カムズ国際空港航空航法システム改修計画」(2011年1月E/N署名)、技術協力「航空管制人材育成プロジェクト」(2014~2016年)、技術協力「カムズ国際空港監視システム運用支援プロジェクト」(2017~2021年)などマラウイの航空分野への協力を継続して行ってきており、現在は国内第2の商業都市であるブランタイヤに位置するチレカ国際空港開発のマスタープランの策定を支援しています。

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岩切特命全権大使よりハラ運輸・公共事業大臣へ鍵の引き渡し(写真提供:(株)ジャイロス)

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供与されたGSE(カーゴハイローダー)のデモンストレーションの様子

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管制官の業務について熱心に説明をうける様子(左より:チセペヤ空港長、ハラ運輸・公共事業大臣、岩切特命全権大使、丹原所長)(写真提供:(株)ジャイロス)

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ハラ運輸・公共事業大臣に業務について説明をする管制官(元研修員)(写真提供:(株)ジャイロス)