マラウイボランティアレポート「マラウイの医療事情」

2022年11月25日

名前:佐々木 裕
隊次:2021年度2次隊
職種:理学療法士
配属先:カムズ中央病院(リロングウェ)
出身地:岩手県 北上市

みなさんこんにちは。私はマラウイの首都リロングウェにあるカムズ中央病院で理学療法士として派遣されています。マラウイには主に地方部に位置する28の県病院とその上位に4つの中央病院があり、当病院はマラウイでも屈指の大きさを誇る首都の中央病院です。上記の病院は一部を除き、診察費、入院費、手術費、食費は無料であり、毎日多くの患者や家族が訪れてきます。

私は理学療法士隊員として、理学療法科整形外科チームに所属し、入院患者の治療のほか、理学療法科における5S‐KAIZENなどの業務改善、同僚への知識共有等を行っています。

当院は県病院に比べ、大規模な手術・入院設備を備えているため、近郊から多くの患者が入院してきます。整形外科領域では、交通事故外傷、転倒・転落、人間や動物による創傷・咬傷が多い印象です。しかしながら、機器や物品の多くは他国からの寄付であったり、医療従事者が入院患者の比率に比べ少なかったりと、物的・人的な資源の不足に悩まされています。

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そこで、一般業務の合間に、壊れた車いすを再度使えるように修理したり、小学校で理学療法士についての職業紹介を行うなど課題を解決できるように活動しています。

マラウイにおける理学療法教育は2009年頃より開始され、2015年頃に国内での有資格者が誕生したため、歴史が深いとは言えません(日本での理学療法教育は1965年頃より開始された)。当病院での理学療法隊員は私で5代目となります。これまでには当院の理学療法分野の発展とマラウイ国内での医療従事者の増強のためにさまざまなプレゼンテーションや訪問を行いました。

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今後も当院の理学療法科や当国の医療事情の更なる発展に貢献できるよう活動していきたいと思っています。