予防接種を通じて世界中の人々を感染症から守るために:GAVIワクチンアライアンスと協力覚書を締結

2019年2月26日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、2月26日、GAVIワクチンアライアンス(GAVI)(注1)と協力覚書(MOC:Memorandum of Cooperation)を締結しました。

本協定は、JICAの持つ途上国の健康課題の改善に関する知見とGAVIのワクチン及び予防接種普及に関する知見を相互に共有することで、途上国での予防接種率向上により子どもの予防可能な死亡を防ぐことを目指すものです。さらには、両機関が子どもの健康の向上を通じ、ユニバーサルヘルスカバレッジ(Universal Health Coverage: UHC)(注2)の達成及び人間の安全保障の促進に貢献することを目的としています。

本協定では、JICAが各国で普及を支援している母子手帳の、一層の有効活用や母子手帳の電子化でも連携することで、予防接種率の向上等につながることが期待されており誰一人取り残すことなく、すべての人が健康な生活を送ることができる状態を目指します。

さらに、GAVIのINFUSEスキーム(注3)と、JICAの民間連携スキーム等の相乗効果の可能性についても模索し、ワクチン及び予防接種分野の民間企業による技術革新的なアイデアの創出と発展への寄与が期待されています。

医療が発達し様々な病気の治療・予防技術が確立されてきた現在でも、不十分な保健医療アクセスによって、今なお予防可能な感染症で苦しむ人々が世界中に多くいます。

本協定により、世界に90ヵ所以上の在外事務所をもつJICAと、様々な国にワクチン及び予防接種関連の支援をしているGAVIは、フィールドレベルでのさらなる連携を進め、予防接種事業の質の向上を通じて、子どもたちの命と人々の健康を守る活動に取り組んでいきます。そして、引き続きSDGsゴール3「すべての人に健康と福祉を」の達成に貢献していきます。

(注1)GAVIワクチンアライアンス(GAVI)
開発途上国の予防接種率を向上させることにより子どもたちの命と人々の健康を守ることを目的として設立された官民パートナーシップ。2000年にスイス(ジュネーブ)のユニセフ内に設立され,2009年にはスイス政府より国際機関地位のスイスの財団として認定された。米国では公的慈善団体として登録されている。73か国の開発途上国を対象とし以下のような活動を実施している。
(1) 平等なワクチンの導入・普及と接種率の上昇の加速化
(2) 保健システム強化、その一部として予防接種の効率性と有効性の向上
(3) 各国の予防接種プログラムの持続可能性の改善
(4) ワクチン及び他の予防接種関連品の市場形成

(注2)ユニバーサルヘルスカバレッジ(Universal Health Coverage: UHC)
「すべての人が、適切な健康増進、予防、治療、機能回復に関するサービスを、支払い可能な費用で受けられる」ことを意味し、すべての人が経済的な困難を伴うことなく保健医療サービスを享受することを目指している。また、持続可能な開発目標(SDGs)ではゴール3(健康と福祉)の中でUHCの達成が掲げられている。

(注3)INFUSE(Innovation for Uptake, Scale and Equity in Immunisation)
毎年異なるテーマのもと、予防接種関連のイノベーションをスケールアップするため、イノベーションを保持する個人・企業等と、投資家、GAVIやWHO、WEF等の専門機関、各国の政治的指導者とを結びつけるプラットフォーム。予防接種への理解と接種規模の拡大、平等なアクセスのためのイノベーションを重点としている。2016年のダボス会議で発足。