コンゴ民主共和国及びザンビア向け地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS)討議議事録の署名:ザンビアおよびコンゴ民主共和国のウイルス性人獣共通感染症対応能力強化の研究開発を支援

2019年3月4日

署名式の様子(コンゴ民主共和国)

署名式の様子(ザンビア)

国際協力機構(JICA)は、2018年11月30日にルサカにてザンビア政府と、2019年3月1日にキンシャサにて、コンゴ民主共和国政府との間で、地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS)(注1)「アフリカにおけるウイルス性人獣共通感染症の疫学に関する研究」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

本事業は、ザンビアにおける先行プロジェクト「アフリカにおけるウイルス性人獣共通感染症の調査研究プロジェクト(2013年~2018年)」の成果を更に発展させ、ウイルス性人獣共通感染症の診断法の開発・改良を行うと共に、既知・新規のウイルスの特性等を分子疫学的に解析、リスク評価を行うことで、コンゴ民主共和国及びザンビアの疫学研究機能の強化を図るものです。

エボラ出血熱やジカ熱、高病原性鳥インフルエンザなどのウイルス性人獣共通感染症の発生は、公衆衛生上の緊急事態であるとして国際社会から懸念されています。コンゴ民主共和国ではエボラ出血熱が断続的に発生しており、同病は同国の社会・経済に対する大きな負担となっています。コンゴ民主共和国に国境を接するザンビアはウイルス性人獣共通感染症の脅威に曝されており、同感染症の検査診断やサーベイランス、アウトブレイク対応能力の強化がザンビア保健政策上の優先課題となっています。

本事業では、対象2ヵ国の研究機関との共同研究を通じて、検査診断能力やサーベイランス能力の強化、研究・教育ネットワークの促進による人材育成を目指します。これにより、中部及び南部アフリカ、将来的には、サブサハラ・アフリカにおける公衆衛生危機への対応能力の強化が期待されます。

(注1)地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS:Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development)とは、環境・エネルギー、生物資源、防災および感染症等をはじめとする地球規模課題に対応し、開発途上国の自立的、持続的な発展を支えるため、日本と開発途上国の大学・研究機関等が連携し、新たな技術の開発・応用や新しい科学的知見獲得のための共同研究を実施するものです。これにより、課題解決を進めるとともに、開発途上国の大学・研究機関等の研究水準の向上と総合的な対処能力の強化を行うことを目指しています。

【案件基礎情報】
国名:コンゴ民主共和国、ザンビア共和国
案件名:アフリカにおけるウイルス性人獣共通感染症の疫学に関する研究
実施予定期間:2019年4月~2023年3月
実施機関:コンゴ民主共和国側実施機関:国立生物医学研究所(INRB)、獣医学研究所(LABOVET)
ザンビア側実施機関:ザンビア大学獣医学部(UNZA-SVM)、ザンビア大学教育病院(UTH)
対象地域:コンゴ民主共和国及びザンビアのウイルス性人獣共通感染症の流行地域
国内協力機関:北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター、国立感染症研究所、デンカ生研株式会社、岡山大学
具体的事業内容:
(1) ウイルス性人獣共通感染症の検査室診断機能の強化
(2) ヒトと動物(野生動物、家畜・家禽、節足動物等)が保有するウイルス感染症の感染状況、自然宿主、宿主域、伝播経路等の解明に向けた疫学研究能力の強化
(3) 疫学的に重要な既知および未知の人獣共通感染症ウイルスの検出法の開発・確立
(4) 国内および国際的なウイルス性人獣共通感染症の研究、教育ネットワークを強化することにより、ウイルス性人獣共通感染症に対する疫学研究機能を強化