JICAボランティアが伝える「野球への敬意」

−世界に広がる日本野球のアイデンティティー−

2013年6月14日

1968年にソフトボール、1970年には野球の指導に取り組むJICAボランティアが、それぞれエルサルバドルとフィリピンに赴任して以来、延べ278人のボランティアが、中南米、アジア、アフリカ、大洋州、東欧、中東の計36ヵ国で、両競技の指導に携わってきた。JICAは今年4月に、こうした貢献に対して国際野球連盟(IBAF)から特別表彰を受けた。

JICAボランティアの教え子たちの中には、海を越え、日本の野球界に活躍の場を求める挑戦者たちもいる。

2012年12月、スリランカのみならず、南アジアでも初となる野球場が完成した

守備練習を行うラシィナさん

ジンバブエ出身のシェパード・シバンダさんは、2006年に独立リーグの香川オリーブガイナーズ、2008年に福井ミラクルエレファンツでそれぞれ活躍した。兵庫ブルーサンダースに入団したのは、ウガンダ出身のワフラ・ポールさん。今シーズンは4月27日に初めて9番ライトでスターティングメンバー入りした。また、ブルキナファソ出身のサンホ・ラシィナさんは、高知ファイティングドッグスの練習生として2013年6月に来日。登録選手を目指し、勝負の1ヵ月を過ごしている。

日本に活躍の場を求めるのは、選手ばかりではない。スリランカ出身のスジーワ・ウィジャヤナーヤカさんは、社会人野球の公認審判員として年間約80試合ほどの審判を務める。

また、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)第3回大会では、日系社会青年ボランティアとしてブラジルで野球の指導に取り組んだ経験を持つ黒木豪さんが、同国代表チームの打撃・走塁コーチを務め、コスタリカで野球隊員として活動した百瀬喜与志さんは、全勝優勝を果たしたドミニカ共和国チームのコンディショニング・コーチを務めた。日本野球のアイデンティティーは、確実に世界に広がっている。