JICAと環境保全局(ECD)および自治体関係者が水環境管理能力強化技術協力プロジェクトを完了:環境に優しい政策に向けたガイドが自治体意思決定者に呈される

2018年5月9日

ECDおよびJICA水環境管理能力強化プロジェクトは2018年5月9日(マンダレー)、15日(ヤンゴン)および17日(ネピドー)に、ミャンマー政府の関連官庁や水環境管理にかかるそのほかの関係者総計270名を招きプロジェクト完了セミナーを実施しました。プロジェクトでは奥田到チームリーダーをトップとする専門家団をECD公害対策課、ヤンゴン市開発委員会(YCDC)、マンダレー市開発委員会(MCDC)およびECDの地方局に派遣し、水質調査のトレーニングの実施、検査手続きの設定、調査のためのデータベース作成、政策決定者が最新の環境状況を理解できるように環境状況報告書にまとめるといった、基礎的な水環境管理にかかる活動を行ってきました。

プロジェクトでは特に、水環境の状況にとりわけ影響を与える産業排水に焦点を当てました。YCDC、MCDCおよびECDの地方局とともに、ライン川流域およびドッタワディ川流域の環境状況を監視しつつヤンゴンのライン・タヤー産業地帯他やマンダレーのピジタゴン産業地帯といった実際の産業地域を対象に活動を展開しました。プロジェクト活動の過程で、ミャンマーの現地の産業界では固形物を除去するといった一次処理は次第に実施されつつも、有機物を除去する二次処理はまだまだ広がっていないことを明らかにしていきました。

活動を実施するにあたって、ミャンマーのカウンターパート機関は日本人専門家チームと作業をともにすることを通じて、OJTベースで実際の業務を学んでいきました。環境管理にかかる能力ニーズとのかい離を埋めるために、ECDは最近新しいスタッフを追加雇用しており、プロジェクトにおける協働の経験がスタッフトレーニングなどに活かされています。水質調査、データ蓄積、報告書作成は環境状況のモニタリングにおいて重要な業務の一つであり、ミャンマーにおいて様々な事業をする事業体が提出すべき環境管理計画(EMP)のモニタリングとも密接に関係しています。

今回の完了セミナーをもってJICA、ECD、YCDCおよびMCDCは3年間にわたるプロジェクト活動を完了します。そうした中でプロジェクトはそれぞれの市は水利用にかかる調整メカニズムを備えておくことを提案しています。また、プロジェクトはいくつかの場所において産業地域における集中排水処理施設設置の動きがあることを歓迎し、それぞれの市において様々な機会にそうした事業が促進されるべきとしています。一方で、ECDおよびECDの地方局は事業者のEMP準備状況を引き続き把握しておくことが求められています。プロジェクトはさらに、ECDおよび関係者は啓発および組織間連携調整を引き続き実施していくことを勧告しています。

加えて、日本とミャンマーは環境に関する政策対話を始めています。2018年1月の第一回政策対話に出された共同声明においては、日本の環境省とミャンマーの天然資源環境保全省が環境協力覚書を早期に締結することがうたわれています。JICAは本プロジェクトの成果およびフォローアップをこうした動きと結び付けていく所存です。

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