ヤンゴンの庶民の住宅はどれだけ強いのか?-地震災害に備えてミャンマー発の引き倒し実験を実施

2018年7月5日

2018年7月3日および5日に、ヤンゴン工科大学において、ミャンマーにおいて初となる住宅の引き倒し実験を行いました。これは、JICAがヤンゴン工科大学を対象に東京大学などからなる日本側の研究チームとの共同研究を通じて行われている地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS:Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development)のプロジェクトの一環として、ヤンゴンにおける庶民の住宅がどれだけ地震災害に耐えられるかを確かめるものです。ヤンゴン工科大学内に、実際の状況と同じ材料・工法にて竹製(7月3日)および木造(7月5日)のモデル住宅を建設し、重機を使ってこれを引き倒す際に、どのくらいの強度に対してどのように歪みが生じているかを測ることを目的としています。

このような実験は、地震に脆弱なアジア各国において、東京大学をはじめとした様々な研究者によって実施されてきており、庶民の住宅がどれだけ地震に耐えられるかを解明してきました。今回、ヤンゴンにおける地震災害を考えるために、初めてミャンマーにて行いました。

日緬の研究チームでは、この実験で得られたデータをもとに、建物がどれだけ弱いかを評価し、コンピューターを使って詳しく建物が壊れていくメカニズムを解明します。プロジェクトリーダーの目黒公朗教授(東京大学)は「これまで、ミャンマーの建材などを試験にかけて、鉄筋コンクリートの建造物に関しては調査をしてきた。しかし、思ったよりも木造や竹造の住宅も多く、こうしたデータを取り込むことにより、より正確なシミュレーションが可能になる」と説明しています。プロジェクトでは、今後ヤンゴン工科大学が災害対策に関するさらなる研究を実施し、ミャンマーの様々な機関や産業界にも貢献していくことを狙っています。

【画像】

モデルハウスにかかる力をいろいろと変えながら、研究チームはさらなる分析に必要な様々なデータを収集。

【画像】

倒壊した後も、研究チームは住宅内の被害を確認すべくモデルハウス内を検証。