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軍隊を持たない国、コスタリカ共和国

軍隊を持たない国、コスタリカ共和国

今の日本が手本にしたい国ナンバーワン

中南米に位置し海に挟まれた土地に緑が豊かに茂る国、コスタリカ共和国。

安保法制審議に揺れる日本が、日・中米交流年である本年を機に、この素晴らしい国から学ぶことは多くありそうです。

 

 

 

 

軍事力を教育力へ切り替えたら他国までを幸せに

この国の優れている点の一つに識字率が97%を誇る、教育レベルの高さがあります。国家予算の大部分を教育関係に注ぐようになったのは、内戦という悲しい過去から、すべての軍事費用を教育に充てるほうが、みんなが幸せになれるのだと学んだからなのです。

 

そのコスタリカ共和国は、軍隊を持っていない国。戦争をしないと言う平和憲法がある点では日本と同じですが、コスタリカは日本の自衛隊に値する仕組みすらないのです。

 

国民は、戦争を仕掛けられるはずもないのだと自信を持って暮らしています。

その理由は、『侵略されないような努力をずっとしてきていること』『周辺の国からも平和の国として認められていること』などがあります。どこかで戦争が起こったら負傷者の手当てや難民のケアをし、さらには周りの国々の平和をも守るための努力をしています。1980年代に、当時のアリアス大統領が、ニカラグア、エルサルバドル、グアテマラの内戦を対話によって終わらせるのに大きな役割を果たして、ノーベル平和賞を受賞したことを筆頭に、周辺諸国への平和的な働きかけは、コスタリカを平和の国として認識させているのです。

 

 

徹底した戦争排除と自立平和

また、戦争をしないばかりか、米国の基地設置すら拒否し、自国内でも警察官が銃を持たないなど、徹底した平和を守っています。国民を統治する政治は有っても弾圧する政治は存在しないのです。これは、どこにもない理想的な自衛ではないでしょうか。

 

 

世界で重要な環境保護先進国

コスタリカは太平洋と大西洋に挟まれた細長い形をしています。最も狭いところで119km、最も広いところで226kmしか距離がなく、国土の中央をグアナカステ山脈、ティララン山脈、中央山脈、タラマンカ山脈が貫く、自然が豊かな国です。国土中央の標高2000mに達する中央盆地があり、カリブ海岸の低地は熱帯性気候で雨が多いなど、国内でも地域によって気候が異なります。

素晴らしいことに、この国には地球上すべての生物種のうち5%が生息すると言われ、「環境保護先進国」として名高く、国立公園・自然保護区の総面積は全国土の1/4を超えるのです。中南米の楽園と言われる、コスタリカ共和国。この国を守るのは私たち地球人の義務と言えるでしょう。

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