ブータンへ2回目の訪問

2016年3月15日

〜 仲田茂司、木次谷真実専門家からの報告 〜

ブータン産の野菜や市場で買った材料を使ってオーガニック農薬を楽しく作る

結束を指導する渡辺倫良さん

三春ガーデン候補地の調査(王立花卉アメニティ造園センター)

ブータンの農林省で講義する仲田茂司

殺菌用の墨汁作りでは皆真剣、スマホで作り方を記録

楽しく実習するブータンスタッフ

 本年2月27日〜3月5日、私たちはブータンの首都ティンプーを訪問し、草の根技術協力事業「花卉園芸・造園分野での人材育成による首都緑化計画支援プロジェクト」として現地技術指導を行った。

 参加者は、専門家の仲田茂司・渡辺倫良、ブータン三春協働実行員会の橋本国春・小野憲次・弓削康史、提案自治体三春町の木次谷真実の6人である。

 このプロジェクトの核として、有名な「三春の滝桜」の子孫木の寄贈植栽を継続している。本年は、日本とブータンの外交関係樹立30周年にあたるので、その記念植樹も行った。この模様はブータン国営放送等で紹介されているので、ぜひご覧いただきたい。
三春ブータン協働実行委員会URL:http://www.miharu-bhutan.jp/

 昨年の1回目の専門家指導においては、本プロジェクト以前に日本から寄贈された桜、特にソメイヨシノなどの園芸品種が、タマムシの虫害によって、樹勢が衰え、枯れ死しているものが多いことが判明した。ところがブータンは輪廻回生の思想から、虫も殺さない。農薬の使用も制限されている。したがって、昆虫専門の竹内将俊東京農業大学准教授や滝桜の樹木医鈴木敏行氏に相談しながら、ブータンで調達できるニンニクなどを成分としたオーガニック防虫法を開発することとした。
 剪定痕の殺菌にはススのペースト(墨汁)、防虫にはニンニクエキスというようにレシピは用意したが、今回の実習ではブータンスタッフからも自発的な提案が寄せられた。一方的な指導ではなく、その国の実情に合わせたやり方が技術援助を定着させるコツだと思うので、ブータンスタッフがとても明るく、そして前向きに取り組んでくれたことが嬉しい。

 さて、実行委員長である鈴木義孝三春町長は、三春町民が長くブータンと交流する励みになるように、首都ティンプーに「三春ガーデン」を造園することを希望している。この造園活動を通して、自然を生かした日本の造園技術をブータン人に伝授することは、本プロジェクトの目指す人材育成のために重要である。また、JICAブータン事務所の朝熊由美子所長やJICA二本松の洲崎毅浩所長からは、「技術援助と共に、支援する地域が活性化することが大事だ」と励まされてきたが、それに触発されて、三春町での活性化の拠点として「ブータンガーデン」を町民参画で造園する計画も進められている。今回は、「三春ガーデン」の候補地として、王立花卉アメニティ造園センターの調査も実施し、ブータンスタッフと共に今後の具体的な構想を練っている。