【開催報告】ふくしまグローバルセミナー2017

9月23日(土)〜24日(日)の2日間にわたって、JICA二本松青年海外協力隊訓練所を会場とした宿泊セミナー「ふくしまグローバルセミナー2017」を開催した。

2017年9月25日

開催概要

今年のJICA教師海外研修ベトナム派遣に参加した先生(写真左)と、昨年のガーナ派遣に参加した先生(写真中央・右)も参加
(ランチ交流会)

「ふくしまグローバルセミナー2017」
■日程 9月23日(土)〜24日(日)(1泊2日)
■参加人数 約150名弱(初日のみの参加者含む)
■対象 高校生以上一般
■主催 福島県
    福島県教育委員会
    公益財団法人福島県国際交流協会
    JICA二本松

 「いま開こう!世界へのトビラ」をスローガンに開催した本セミナーは、多文化共生・国際理解・国際協力をテーマにした宿泊型のセミナーでは県内最大の規模を誇る。JICA二本松青年海外協力隊訓練所が設立されたことを契機に始まり今回で21回目。
 高校生以上ならどなたでも参加可能で、今回は高校生が約3割、大学生・学生が約1割強、学校の教員が1割強、一般社会人が約6割で、10代から70代まで幅広い年齢の方に参加いただいた。将来青年海外協力隊の参加を志す高校生、青年海外協力隊を経験し先日帰国してきた方、家族が外国出身の方、県外からの参加者等、様々な背景の人が集う学び合いの機会となった。
 中には「息子が先日、2017年度1次隊で二本松訓練所を卒業した。息子が訓練を受けた訓練所を体験しに来ました」という方もいらしていた。

講座は同時進行

「オープニングセッション」でのアイスブレーキングの様子。地元の高校生も多く参加した。

グロセミカフェ

 プログラムは7つの「セッション」に分かれる。セッション1〜3と「自主セッション」では、複数の講座が同時進行で行われ、参加者は希望する講座を受講するスタイルだ。
 ふくしまグローバルセミナーで特徴的なのは全員参加の「オープニングセッション」と「クロージングセッション」だ。このセミナーで何を学び取りたいと思うか、何を学んだか、今後自分がどうしていきたいと思うか等、受講者同士で発表し合う。アウトプットを重視する参加型のスタイルとなっている。

■プログラム構成
初日
1.オープニングセッション
2.セッション1講座A〜F(6コマ)
3.セッション2講座A〜F(6コマ)
4.初日のクロージングセッション
5.グロセミカフェ
二日目
6.青年海外協力隊訓練所の訓練模擬体験「朝の集い」
7.自主セッション
8.セッション3講座A〜F(6コマ)
9.クロージングセッション

※講座ごとの詳細な開催内容・報告は、共催の福島県HP(生活環境部国際課のページ)に掲載予定です。

講師にはJICAボランティア経験者達が大活躍

全員参加のセッションの講師を務めた「青年海外協力隊ネパール会」の田中浩平さん

全員参加のセッションの講師を務めた「青年海外協力隊ネパール会」の田中浩平さん

セッション2講座E「タイとパナマでの土作り」元シニア海外ボランティアの森田久夫さん

セッション3講座C「南米に「喜多方ラーメン」の華が咲く」元・日系社会シニアボランティアの武藤啓一さん

セッション3講座F「サモアでサッカー?!スポーツで国際協力?」元青年海外協力隊員の佐原悠太さん

グロセミカフェの様子

2016年度JICA二本松教師海外研修ガーナ派遣に参加した諏佐先生は「ガーナからHAPPYを学ぶ」を開講

閉会式

■グローバルセミナーの様子
 全員参加の「オープニングセッション」と「クロージングセッション」を担当したのは、元青年海外協力隊員で「青年海外協力隊ネパール会」の田中浩平さん。山伏をしながら、アフリカ・ガーナの音楽と踊りをするパフォーマンスグループ「Aha3de(アハエデ)」にも所属し、各種セミナーで講師も務める異色の経歴の持ち主だ。
 セッションの開始や合間に法螺貝を吹き鳴らしたり、小道具にアフリカンダンスに使う太鼓の「ジャンベ」を叩いたり、楽しんで参加できる工夫が随所に施されていた。「オープニングセッション」では、参加者同士で「呼んで欲しい名前」「行ってみたい国」「実は私○○なんです」「このセミナーで期待していること。達成したいこと」を発表し合い、2日間のセミナーの最初にお互いの動機を確かめ合った。

 セッション2の講座E「タイとパナマでの土作り」には元シニア海外ボランティアの森田久夫さんが講師となった。有機農法の指導・普及のため、東南アジアの仏教国タイと中南米のパナマで計2度、シニア海外ボランティアに参加した。「悔いのない生き方」を求めたという森田さん。長い経験に裏付けられた農業技術の指導の成果や、違う文化圏での人付き合いの仕方のエピソードの数々の発表に参加者は頷きながら聞いていた。

 セッション3の講座C「南米に「喜多方ラーメン」の華が咲く」では、元・日系社会シニアボランティアの武藤啓一さん(現在は喜多方市地域・家庭医療センター)が講師となった。武藤さんはブラジルで2年間、現地の日系社会で野球とソフトボールの指導に携わった。現在は福島県喜多方市在住で、ここは全国的に有名な「喜多方ラーメン」の本場。武藤さんはJICAボランティアを終えた後、ブラジルに喜多方ラーメンを進出させようと活動を続け、ブラジルで開催している「喜多方ラーメン祭り」は今年で11回を数える。南米では日本から移住した方々の血を引く日系人社会があることから、日本語教育や野球指導の要請が多く、JICAからのボランティア派遣の歴史は長い。JICAボランティアとしての活動内容紹介や喜多方ラーメンの普及状況の紹介は、日系社会との馴染みがない参加者にとって驚きの多い新鮮な講座となった。

 セッション3の講座F「サモアでサッカー?!スポーツで国際協力?」では、サモアに「サッカー」で派遣された元青年海外協力隊員の佐原悠太さんが講師となった。佐原さんは二本松出身で、帰国後は福島大学に入り教職を目指している。佐原さんは協力隊の前職や参加動機、現地での活動の苦悩や楽しさを紹介。帰国してから年数がさほど経っていない生の声に参加者は興味津々だった。2020年東京オリンピックを前に、JICAではスポーツ系職種の派遣が増えている。

 セッション1〜3では計18の講座が開講され、「自主セッション」では参加者自身が発表者となって英語のスピーチや出身地の紹介などバラエティに富んだ講座が行われた。
 また、初日夜はコーヒーを片手に講師とフリートーキングする「グロセミカフェ」が行われた。各セッションで講師を務めた人がブースに分かれており、講座ではなく、フリートーキングができる。講座では質問しにくかったことや、講師も講座の時間内では言い切れなかったことを紹介したり等、時間ぎりぎりまで話に花を咲かせた。
 閉会式ではJICA二本松の洲崎所長が「JICAでは『行動する者』を求めています。訓練所を会場としたこういったセミナー(ふくしまグローバルセミナー)が継続しまた拡大していけるよう私自身も努力していきます」と挨拶した。



【来年度もぜひお越しください!】
 ふくしまグローバルセミナーは参加者同士の学び合いを重視する参加型のスタイルを取っています。来年度も9月下旬のこの時期に開催予定です。多くの方のご参加をお待ちしています。
※講座ごとの詳細な開催内容・報告、共催の福島県HP(生活環境部国際課のページ)に掲載予定です。※次回の開催告知は毎年7月頃にHPに掲載予定です。