【修了式】JICA海外協力隊2019年度3次隊

2019年度3次隊JICA海外協力隊168名の修了式を執り行いました。訓練期間1/7〜3/16、派遣国数43か国です。代表謝辞を務めたのはタンザニアへ「家畜飼育」で派遣される橋本 雄大隊員で以下に全文の写しを掲載します。

2020年3月16日

隊員代表謝辞(全文)

日々高まる朝陽から春の足音を感じる一方で二本松訓練所から見える、溶けそうで溶けない雪、その複雑さはまるで今の私達の心境を映し出しているようにも感じます。
私達JICA海外協力隊二〇一九年度三次隊一六八名は本日二本松訓練所での派遣前訓練を終えることとなります。富安所長をはじめスタッフの皆様、語学講師の皆様のご臨席の下、このような素晴しい修了式を挙行していただき、謹しんでお礼の言葉を申し上げます。新型コロナウイルス感染症の影響で複雑な状況下にも関わらず、式を慣行してくださったことに深く感謝いたします。

思い返すと小雨の滴る一月七日、私達は二本松の地に降り立ちました。私自身、二本松市民の方々の温かい歓迎を受け更に二次選考で待機席だった方と再会したとき、「ああ、これから本当に訓練が始まるんだな」という期待・不安・緊張の織り交ざった心持ちになったことを覚えています。あれから早七〇日、私達は修了式を迎えることができました。
まず初めに、私達の健康を支えてくださった食堂スタッフの皆様、私達の生活を陰で支えてくださった商船三井興産株式会社の皆様、おいしいお酒と癒しの場を提供してくださった岳温泉・二本松市・福島県の皆様に感謝の意を述べさせていただきます。
次に、時に厳しく、時に優しく私達に接してくださったスタッフの皆様にも感謝を申し上げます。皆様には常に、私達の訓練生活だけでなく、私達が任地に渡った後のことまで考えていただきました。また皆様の、協力隊や国際協力分野の先人としてのお言葉一つ一つが、“公人”としての責任と協力隊員としての自覚を、私達に確かに芽生えさせたとも感じています。そして愛と情熱をもって私達に語学をご指導いただいた、講師の皆様にも深く感謝いたします。多大なご尽力を賜り、私達の語学力は飛躍的に向上しました。毎日のように皆様と過ごす時間の中で、語学力だけでなく、『異文化に対する理解』という私達協力隊員にとって最も大切なものも磨かれたとも考えています。

We’re deeply grateful to all teachers. You have helped us a lot improve our language skills and intercultural understanding which are the most important things for JICA’s volunteers.
お世話になった全ての方々に、僭越ながらここで二〇一九年度三次隊を代表し、深くお礼を申し上げます。誠にありがとうございました。

そして同期隊員の皆さんとの訓練所での共同生活も本日終えることとなります。同じ志を抱いた皆さんとの生活は非常に色濃いものでした。訓練も終わり、ホッとした気持ちもある一方、正直寂しさが先行しているのは私だけではないと思います。決して楽とは言えない訓練生活でした。しかし明日からは、眠い目を擦りながら朝集まり、某班長の元気な点呼を聞き、体育館で共に汗を流し、温泉に入り酒を酌み交し、綺麗な星を見る生活も、今日限りで終わるのです。これから私達は各々の任地で、各々の課題に挑みます。その際、ここで過ごした日々と出会った仲間達の存在が、任地でも私達を背中からそっと支えてくれるはずです。だから思い出に後ろ髪を引かれるのではなく、常に前を向いて歩んでいきましょう。

また、冒頭でも述べたように、現在私達を取り巻く状況は非常に複雑です。訓練中も多くの行事が中止となり、今後も先行きの見えない不安を個々人が少なからず抱えていることと思います。このような困難の中でも、いや困難の中だからこそ、私達は協力隊員としての誇りを胸に、目の前の壁に立ち向かわなければならないのだと思います。任地でもあらゆる困難に立ち向かい、自らの道をそして派遣国と日本の未来を切り拓いていける「世界を変える力になる」協力隊員になるために、今私達にできることをしていきましょう。ここにいる一六八名が、全身全霊で任務に臨み、日々精進し任期を全うすること、そして何より凡そ二年後誰一人欠けることなく日本に帰ってくることを誓い、謝辞とさせていただきます。

二〇二〇年三月十六日
JICA海外協力隊二〇一九年度三次隊
隊員代表 タンザニア派遣 橋本 雄大

※ご本人の執筆した謝辞原文を尊重し漢字/平仮名/漢数字等の表記は原文のままとしています。

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