【もしり電子版】「JICA海外協力隊 現地レポート」中田かおりさん(ザンビア共和国)

士幌町出身のJICA海外協力隊員、中田かおりさんがザンビア共和国から現地の様子を伝えてくれました。2017年7月より地域住民に食生活の改善を指導している中田さんが現地で何を見て、聞いて、感じたのかをまとめてくれました。

2018年11月12日

ザンビア共和国での家政・生活改善隊員としての活動

『アフリカでは道を歩けばきりんや象に出会え、電気も水もない生活をしなければならない。』そんなイメージを持ちながらやってきたザンビア共和国。首都に降り立ったその日、たくさんの日本車、舗装された広い道路、先進国と変わらないきれいで大きくて何でも売っているショッピングモールを目にして、そのイメージは早くももろく崩れ去った。しかしわたしは期待…いや覚悟していた。首都からバスで6時間かかる任地、コッパーベルト州ンポングウェでは道路に野生動物が飛び出し、手押しポンプで水くみをする生活を。

わたしはンポングウェ郡にある保健局で働いている。家政生活改善という職種ではあるが、ほぼ栄養士である。近くの病院やクリニックが行っている5歳児以下健診のサポートや妊産婦に対する栄養指導、地域住民を対象としたクッキングデモンストレーションを行い、近隣の小学校では食に関する指導(食育)も行わせてもらっている。初めての(?)日本人に最初は緊張しているザンビア人も、現地語で挨拶をするとすぐに緊張がほぐれ、大人でも子どもでも面白がって接してくれる。

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(写真左) 「5歳児以下健診の様子」初めてみる外国人におびえて泣き出す子どもも。
(写真右上)「地域住民を対象としたクッキングデモンストレーション」ザンビア人の口にあったようで、すべてきれいになくなった。
(写真右下)「学校での食に関する指導の様子」食べ物カードに興味津々の子どもたち。

任地ンポングウェは田舎である。ザンビア人ですら認めるほどの『ど田舎』である。スーパーが無い(※赴任当時)。2階建ての建物が無い。牛車が走っている。野生動物が道路に飛び出さない代わりに、ヤギや鶏といった家畜が道を横断している。手押しポンプで水をくんで生活している人がいる。しかし幸いなことにわたしの家では電気と水道が使える。この村ではセレブのようだ。「ムズング(外国人)!」と叫びながら手を振ってくれる子ども、「元気?僕と結婚しない?」と挨拶代わりにプロポーズしてくれる青年たち(もちろん社交辞令)、会えば「チルフィヤ~」とザンビアの名前で呼んでくれるマーケットのマダムたち。そんなフレンドリーで陽気な人たちとともにわたしはのどかで静かで平和なこの村で生活している。

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(写真左)「ンポングウェの青空マーケット」野菜や鶏といった食べ物の他に洗剤やほうき、ウィッグや鍋も売っている。
(写真右)「同僚が作ってくれたシマプレート」左から時計回りにシマ、ソーセージ、かぼちゃの葉の炒め物。

ジャカランダという名の紫の花が咲き乱れる並木道を歩きながら、あっと言う間に1年が過ぎたことを感じる。そろそろマンゴーのおいしい季節。昨年は1つもならなかった軒先のマンゴーが少しずつ実り始めている。活動の成果もマンゴー以上に実るよう、ラストスパートをかけたい。




【中田かおり さんのプロフィール】

出身地:北海道士幌町(中標津町立丸山小学校 教諭)
派遣先:ザンビア共和国 コッパーベルト州 ンポングウェ
配属先:ンポングウェ郡保健局
職 種:家政・生活改善
活動内容:地域住民の生活を“食”という見地で見直し、食生活の改善・
食への理解を深めることで、社会全体の健康を増進し地域保健全体の底上げを目指す。
派遣期間:2017年7月~2019年7月(予定)

★道東出身者の活動現場レポートや、JICA海外協力隊の様子を詳しく知りたい方は以下のHPもご覧ください。