【もしり電子版】世界から日本へ研修員eye(タンザニア)

JICA北海道(帯広)では、開発途上国から来た多くの研修員が、自国で必要とされている知識や技術を学んでいます。帰国後は、自国の発展のために指導的な役割を果たすことが期待されています。

2018年12月18日

今回は課題別研修「農業情報活用のためのICT技術向上~実地への応用に向けて~」コースで学んだ、タンザニア連合共和国(タンザニア)出身のMkoma Ahazi Anthony(コーマ)さん、Musuya Samweli Ombaeli (サム)さんがFM-JAGA「Hello!JICAfe」にラジオ出演した際に語った、研修員から見た十勝をレポートいたします。

タンザニアからやってきたコーマさん、サムさん

【画像】 

         タンザニアの国旗            コーマさん(右)、サムさん(中央)、DJ Mihoさん(左)

【画像】Q タンザニアといえば「野生の王国」のイメージですが、実際に多くの動物を見ることができるのでしょうか。そして北海道の「キツネ」や「鹿」のように簡単に見ることができますか。

コーマさん
野生動物は「公園」にいます。但し公園と言っても帯広の公園とは違います。ですから、街中を歩いても動物を見ることはほとんどできません。動物は「国立公園」などで見ることができますが数ある国立公園を合わせると、総面積は5万7千KM2で(日本では九州と四国を合わせた程度)にもなります。その国立公園には本当に多くの動物が生息しており、およそ500万頭もの動物がいます。そこにはシマウマやバッファロー、カバ、アンテロープ、ガゼル、クードゥー、そして様々な肉食動物がいます。国立公園にはフェンスなどがありませんので、もし周辺を旅行でいく場合は道路からでも多くの動物が見えます。

サムさん
タンザニアには様々な動物がいます。肉食動物にはライオンや豹、ジャッカル、ハイエナ、そしてサイ、象などの大型動物。そしてトカゲやワニなどの爬虫類から、フラミンゴのような鳥も多く生息しています。このような動物は国立公園以外にも動物保護区や海洋公園などでも見られます。タンザニアを周遊すれば、見ることができるかもしれません。

Q 動物以外にもタンザニアには日本人に馴染みの深いキリマンジャロコーヒーもありますが、タンザニアの人たちはコーヒーを良く飲まれるのでしょうか。

コーマさん
私の理解ではコーヒーや紅茶はタンザニアでも主要産業であり、人々がリフレッシュするための飲み物でもあります。そのためタンザニアでもコーヒーや紅茶は、ほぼ毎日飲まれています。但し、私たちの言葉Kiswahili(スワヒリ語)では「ティー(紅茶)」と呼んでも、それは「朝食」を意味するこが多いです。私たちの両親は「紅茶」と言ってもそれは飲み物の紅茶ではなく、朝食を意味していました。タンザニアではコーヒーを夜に1日の疲れをとるために飲む人が多いですね。特に海沿いの地域の人々は。私は個人的に紅茶の方を良く飲みます。

サムさん
私も、タンザニア人の多くは紅茶を普段から飲む人が多いと思います。

Q お二人のタンザニアでのお仕事は

コーマさん
私は農業研修協会で勤めており、農家の人々をサポートする仕事です。農場や試験場などで農業に関する実験や栽培方法を学ぶための助言を与えます。私は典型的なタンザニア人の生活だと思いますが朝6時に起きて家を掃除して、体を洗いきれにします。そして必ず近隣の方に挨拶をします。その後に、娘が学校のスクールバスに乗れるようにバス停まで送ってから仕事に行きます。仕事が終わったら友人に会ってそして、家に帰ります。19時頃からはほとんどの時間を家族と過ごします。

サムさん
私は農業省(日本の農林水産省)で農業指導員をしています。

Q お二人から見て帯広や十勝はどのようなところですか

コーマさん
十勝はとても肥沃な土地だと思います。そして生産性を高めるために農家の人々が機械化への道を歩んできたことを学びました。そして土壌の観点から輪作や転作を行っていることが素晴らしいと思います。そして行政やJAからとても良いサポートを得られているのではないでしょうか。十勝の農業はますます機械化そしてデジタルな世界になっていくと考えています。コンピィーターを活用したICTは農家同士での情報共有を容易にしております。そして無人機による耕作作業や複数の農薬を混ぜ合わせる機械などを利用は大変先進的な技術です。農家の時間や労力そして運営費などを下げています。これらの機械化の恩恵を受けて、十勝の農業はこれからも急速に発展していくでしょう。重要なのは農業の国際化(輸出)をいかに描いているかです。タンザニアもこの点については見習うことが多くあります。私も日本に来てからトラクターなどを買うことができないか検討するにいたりました。

サムさん
十勝はとても進んだ農業をしていると思います。そしてもともとは低い生産性の地域であるということや、人材不足という課題に立ち向かうために素晴らし技術を用いることになったのではないでしょうか。そして十勝には、すばらしい自然ときれいな街があります。帯広を含めて本当に良い所ですね。

Q: 日本で学んだことを、どのようにタンザニアでいかせそうですか

コーマさん
私はこのICTのコースで多くの経験ができました。帰国後は農業省の大臣にお会いして国家(政府)として農家の方々と協力していくことの大切さを伝えたいと思います。そしてメディアを活用したり、会議やセミナーなどの機会に農業の機械化の重要性を伝えていきたいと思います。その他、農家の人たちが情報を共有できるウェブサイトを立ち上げたいと思います。そのサイトを通じて情報の重要さや育てた農作物が市場にどのよう流通するのかなどを学ぶ機会にできればと考えています。

サムさん
今回の研修で私は多くの知識や技術を学びました。私は農業指導員ですので私が学んだ知識や技術は同僚や研修の参加者に広めていけると思います。そしてそれらの人々がまた地方の農家へ赴き技術や知識を伝えていき、それが地方での生産向上に結び付き、そしてそれが社会全体の生活向上に結び付くのではないかと考えております。

Q 日本の方へのメッセージをお願いします。

コーマさん
3ヶ月の滞在期間中にとても優しくしていただいた、日本の皆さんやJICAの皆さんにお礼を言いたと思います。私はとても素晴らしい時間を過ごせましたし、タンザニア人は日本人のことがアジアの中では一番好きです。私は日本の若い方々がタンザニアに観光に来るだけでなくビジネスチャンスとして訪れてほしいと思います。私たちのマグフリ大統領はタンザニアを工業国にすることを公約としております。ですから、タンザニア国内への様々な機械など、工業に関する投資はすばらしい機会となると思っています。

サムさん
タンザニアもとても安全な国ですので、私は日本の皆様に是非ともタンザニアを訪れてほしいと思います。