【研修】帯広柏葉高校で研修員が理科の授業を行いました

 12月5日、JICA研修員のメンナズさん(バングラデシュ)、スィーネスさん(カンボジア)、シャラビーさん(エジプト)、イネスさん(エジプト)、グレイスさん(ケニア)、アーメッドさん(リベリア)、シファさん(モルディブ)、シャフーさん(モルディブ)、エイさん(ミャンマー)、ロバートさん(ナミビア)、オスワードさん(パプアニューギニア)、アリさん(サウジアラビア)、ハンフリーさん(ザンビア)の13名が、帯広市の帯広柏葉高校で理科の授業を行いました。

2019年12月13日

研修員が開発した授業を実践 英語で理科実験

研修員が英語で生徒をサポート(化学)

コインを通して電球はつくのか、つかないのか?(物理)

水を流す瞬間。結果を観察する生徒と研修員(地学)

交流授業にて、写真で自国を紹介する研修員

 研修員は、教員や教員養成機関の講師など開発途上国の教育関係者です。北海道教育大学釧路校の教授や帯広市児童会館の先生方の指導のもと、自国にある物で理科をより分かりやすく伝えるために開発した理科実験の授業を、帯広柏葉高校1学年の生徒に対して行いました。
 研修員は4グループ(生物・化学・物理・地学)に分かれ、1年A~G組の各クラスでそれぞれ工夫を凝らした授業を行いました。例えばメンナズさん(バングラデシュ)、シャラビーさん(エジプト)、グレイスさん(ケニア)の3名は物理の授業を担当し、空き缶やフォーク、お菓子の包装紙など様々な素材に端子をつないで電球が点灯するか、電気が通るかを調べました。またスィーネスさん(カンボジア)、アリさん(サウジアラビア)、ハンフリーさん(ザンビア)の3名が担当する地学の授業では、河川の浸食・堆積・運搬の作用について学ぶため、土を川の形に固め、実際に水を流して観察しました。
 生徒は、時に研修員のサポートを受けながら真剣に各教科の実験に取り組みました。英語のみで行われる授業にはじめは戸惑っていた様子の生徒たちでしたが、研修員のフレンドリーで明るい雰囲気の授業に徐々に打ち解け、研修員からの質問に積極的に英語で回答する姿がみられました。
 研修員からは「今回の教材は、本研修において2週間にわたって作り上げてきたもの。実際に生徒さんに実践できたのは大変すばらしい機会だった」との感想が聞かれました。
 また理科授業の後には、研修員が生徒と交流する時間が設けられました。写真などを用いて自国について説明する研修員の話を聞きながら、楽しそうにコミュニケーションをとる生徒の姿が見られました。
 今回の経験が、研修員のそれぞれの国の教育現場で活かされることを期待します。

※研修コース:課題別研修「小学校理科教育の質的向上~「教えと学び」の現場教育~」