カガヤン灌漑施設改修計画

The Project for Rehabilitation of Cagayan Irrigation Facilities

終了案件

国名
フィリピン
事業
無償資金協力(交換公文(E/N))
課題
農業開発/農村開発
交換公文(E/N)署名
2003年8月~
供与額
9.06億円

プロジェクト紹介

フィリピンの北部に位置するカガヤン州の灌漑施設は、1976年に日本の有償資金協力により、ポンプ場、幹支線用水路などの農業生産基盤が整備されました。しかしながら、洪水による河道の変化や土砂の堆積により灌漑用水の取水に支障を来たし、灌漑用水の安定的な供給が困難になっていました。この協力では、同州の灌漑地域におけるポンプ場の改修および維持管理用機材の調達を支援しました。これにより、灌漑用水が安定して確保され、コメの生産量が増加し、地域農民の所得向上に寄与しました。

協力地域地図

カガヤン灌漑施設改修計画の協力地域の地図

事業評価

協力現場の写真

  • マガピットポンプ灌漑システム:マガピットポンプ場は、カガヤン川から水を汲み上げ、9,786ヘクタールの水田へ灌漑用水を供給している。 

  • マガピットポンプ灌漑システム:メインモーターとエアーダクト 

  • マガピットポンプ灌漑システム:本システムは4つの自治体にまたがる58のバランガイ(地区の単位)をカバーしている。この地域の農民は日本の無償資金協力にて改修されたポンプから安定供給される灌漑用水に大変満足している。 

  • イギグ−アルカラ−アムルングポンプ灌漑システム(アムルングポンプ場):本システムは、アムルングポンプ場、イギグポンプ場、イギグ・ブースターポンプ場の3つのポンプ場からなり、アムルング、イギグ、アルカラ地区を広範囲に渡ってカバーしている。主に稲作に従事している4,388の農村受益者へ灌漑用水を供給している。写真は、カガヤン川から水を汲み上げるアムルングポンプ場の現況。 

  • イギグ−アルカラ−アムルングポンプ灌漑システム(アムルングポンプ場):高地用ポンプは3つのユニットから成り、1,045ヘクタールに灌漑用水を供給している。低地用ポンプは1つのユニットからなり、497ヘクタールに灌漑用水を供給している。写真は、アムルングの広大な水田の様子。 

  • イギグ−アルカラ−アムルングポンプ灌漑システム(イギグポンプ場):イギグポンプ場はカガヤン川から汲み上げた水を454ヘクタールの水田に供給している。 

  • イギグ−アルカラ−アムルングポンプ灌漑システム(イギグポンプ場):メインコントロールパネル 

  • イギグ−アルカラ−アムルングポンプ灌漑システム(イギグポンプ場):3つのユニットから成る電力モーター(各120キロワット)。改修以前は、ポンプが度々詰まり十分に水が行きわたらず、結果として収穫が減少することがあったが、改修によって安定的な水の供給が可能となり、米の生産量も増えた。 

  • イギグ−アルカラ−アムルングポンプ灌漑システム(イギグ・ブースターポンプ場):高地にある92ヘクタールの水田に灌漑用水を供給している。 

  • イギグ−アルカラ−アムルングポンプ灌漑システム(イギグ・ブースターポンプ場):3つのユニットから成る潜水ポンプ。ブースターポンプは水を9.9メートル汲み上げ、アムルングやイギグポンプ場からのサービスを受けられない高地にある水田へ灌漑用水を供給している。灌漑施設が向上したことにより、地域農民の生活レベルの向上につながった。 

関連情報

関連・連携プロジェクト

関連・連携プロジェクトはありません。

本プロジェクトの他の期・フェーズ

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