ゴレスタン州住民参加型農業開発促進プロジェクト

Establishment of participatory water management system in Golestan province

終了案件

国名
イラン
事業
技術協力
課題
農業開発/農村開発、貧困削減
協力期間
2009年1月~2014年1月

プロジェクト紹介

イランでは、比較的降雨が少なく、かつ伝統的な灌漑施設であるカナートを利用できない地方を中心に新規灌漑開発を進めていました。中でもゴレスタン州は、灌漑開発の盛んな州の一つで、日本は2002年に同地域の灌漑排水計画の策定を支援しました。同開発計画を受けて、同国政府は独力で灌漑施設整備に取り組んできましたが、農民への指導や農民組織の強化などが不十分で効果的な水管理や灌漑施設維持管理がなされていません。この協力では、タザ・アバッド灌漑地区をモデルとして参加型水管理を普及させるための体制整備を支援しました。

協力地域地図

ゴレスタン州住民参加型農業開発促進プロジェクトの協力地域の地図

事業評価

協力現場の写真

  • タザ・アバット・コミッティ会議:選出されたタザ・アバット・コミッティメンバーに対し、説明会や会議を行っている様子。 

  • 営農ワークショップ:農家の住居を借り、ワークショップを実施。 

  • 組合強化ワークショップ:モスクにて。農作業が終わる夕方から実施することも多い。 

  • 水利グループ設立:新しく作成された地籍図をもとに2009年12月から二次水路毎に水利グループ(Water User’s Group: WUG)を設立しています。最初にパイロットサイトで水利グループをモデル的に設立し、徐々にプロジェクト地区内に広げています。8月4日までに13グループが設立され、それぞれグループリーダーとサブリーダーが決定されました。これまでは農家が個々の要望を組合に直接伝えていましたが、今後はリーダーを中心に各地区の要望を取りまとめ、グループとしての要望を組合に伝えることにより効率的な水管理や計画的な営農が実施されることを期待しています。 

  • 近隣組合訪問(農家研修):2010年3月7日(日)、14日(日)の2日間、パイロットサイト農家が近隣のかんがい地区の農業生産組合やダム施設等を訪れ、組合員同士による意見交換や現場視察を行いました。現在ゴレスタン州には50の組合が設立されており、それぞれの組合が経験した教訓を他の組合と共有することにより、より効果的に組合活動が実施されることでしょう。 

  • 2010年度収量調査:冬作の収穫に合わせ、プロジェクト内各地区の大麦・小麦の収量を調査しています。坪刈りによる調査やコンバインを用いた調査を実施し、各調査地点の収量を明らかにしてベースライン調査の基礎にします。また、収量の違いをカウンターパートとともに分析し、その原因を探ることにより改善策を取り纏めたいと考えています。 

  • 2010年度収量調査:冬作の収穫に合わせ、プロジェクト内各地区の大麦・小麦の収量を調査しています。坪刈りによる調査やコンバインを用いた調査を実施し、各調査地点の収量を明らかにしてベースライン調査の基礎にします。また、収量の違いをカウンターパートとともに分析し、その原因を探ることにより改善策を取り纏めたいと考えています。 

  • 水質検査:プロジェクトサイトが抱えている問題の一つに農業用水の水質があります。周辺の土地は塩分が高いところも多く、特に夏場は塩分濃度が高く、農業に適さない水質になります。このため、水源であるボシュムギールダム(Voshmgir Dam)からプロジェクトサイトまでの主要なポイントの水質を測定することとし、この日は18箇所の水質を測定・記録しました。 

  • 展示会:プロジェクト開始から4ヵ月後、農業局と合同でブースを借り展示会に参加しました。州知事や国会議員も展示会を訪れ、地元TVでも紹介されました。 

関連情報

関連・連携プロジェクト

関連・連携プロジェクトはありません。

本プロジェクトの他の期・フェーズ

本プロジェクトの他の期・フェーズはありません。