平成20年度帰国 シニア海外ボランティア 奥野 英幸

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職種:情報・広報
派遣国:ブータン
配属先:情報通信省 情報技術局
派遣期間:平成18年3月〜平成20年3月
略歴:コンピュータ会社で、データベースシステムの開発、官庁・公共関係のシステム開発のマネジメントを27年間担当し、その後、JICAボランティアに参加。フィジー気象庁のシステム開発支援、ブータン情報技術局でのシステム開発支援を行う。

インタビュー

平成20年3月にブータンから帰国された奥野さんに、シニア海外ボランティアの活動内容などをインタビューしました。

1. 任地の気候や食べ物、生活環境などを教えてください。
年間を通じて、温暖な気候です。12月-3月初旬は、夜、零下になるけれど、昼はコートが要りません。
食べ物は、チリを使ったチベット料理とカレー等のインド料理が中心。一軒だけ、日本料理もどきを出すレストランがあります。
家庭雑貨の値段は高いですが、野菜・果物の値段は安いです。治安もほぼ良く、暮らしやすいです。
2. 活動された内容を教えてください。
電子行政化の支援で赴任しましたが、スタッフ・幹部ともに、まだ、その段階ではなかったため、システム開発の進め方、プロジェクトの立上げ、管理の仕方を指導しました。若いスタッフ向けには、コンピュータの技術情報やコンピュータの最新技術動向を提供しました。また、彼らが開発するシステムの支援を行いました。
3. 活動にあたり障がいとなったことやそれを克服していった事例があればお教えください。また活動はどうでしたか?
計画を作成して、作業する事を指導しましたが、出来ませんでした。途上国では、ドナーからの支援が来ると、急遽、その作業が優先されます。また、ボランティアには、命令権が無いため、相手の気分しだい作業が進まなくなります。このため、相手機関のトップとうまく作業を調整する事が大事だったと思います。また、相手側の必要と思われる技術内容を提供していく事が良かったと思います。
4. 失敗談や楽しかったこと、困ったこと、大変だったことは?
狭い国で50人ぐらいしか日本人がいない中、いろいろなタイプの日本人が居て、その付き合い方が難しかったです。ただ、生活のほとんどが現地の人と一緒のため、配属先の人達とうまく付き合えたことは良かったです。現地では、テニスクラブを作り、テニス大会を2度も実施できました。
5. 2年間のボランティアを漢字一文字で
「幸」
個人的な旅行では行かないだろう国に行け、旅行で行ったとしてもなかなか経験できない事を経験し、また、見学できた事は、非常に幸せだったと思っています。
6. これから海外に出ようとしているウチナーンチュに一言。
これから、ボランティアに参加する人に向けて一言。
「あせらず」、「あなどらず」、「あきらめず」(JICA研修で確かこんな事を聞きました。「あわてず」もあったかも)。まさしく、これらの言葉を何度も思い出して活動されると良いと思います。