誘うアフリカ(下) JICA使節報告記〜セネガル〜

2013年1月29日

セネガル 「大陸の扉」を自負 治安安定、水産加工に期待

セネガルのアブドゥル・ンバイ首相(右から6人目)と懇談したJICA使節団のメンバーら(上里事務局長は左から3人目)=11月12日、セネガル

上里芳弘 県中小企業団体中央会事務局長
(JICA沖縄注: この報告記は、琉球新報2012年12月26日(水)経済第5面に掲載された記事を、(株)琉球新報社及び執筆者の許諾を得て転載するものです。)

2番目の訪問国セネガルは1960年にフランスから独立して以来、クーデターもなく民主化も進展している。
国土は19・7万平方km、人口は1270万人(2011年)。気候は11〜5月の乾期と6〜10月の雨期に分かれる。雨期は気温が35度を超え、湿度も高い。乾期には20度を下回ることもあり、特に沿岸部では過ごしやすい。

産業別の国内総生産(GDP)寄与率は、1次産業15%、2次産業22・8%、3次産業62・8%だが、これといった基幹産業はない。農業は全人口の71%が従事するが、生産性は低く主食である米の自給率は40%にすぎない。
日本とは親密な外交関係があるほか、多くの水産物を輸出している。一方で食料やエネルギー等を中心に輸入依存体質だと指摘される。
使節団は、セネガルの首相や水利大臣と面談したほか、投資促進大規模事業公社などを訪問した。
使節団に対しアブドゥル・ンバイ首相は、「アフリカでは全てが足りない。日本が果たした復興を手本とする」と述べたほか、「セネガルはアフリカの扉である。政治的安定はセネガルの誇り。民間中小企業者間の経済交流活性化は非常に楽しみ」と強調した。

監視塔から窓越しに望むセネガルの輸出拠点・ダカール港

セネガルの主な経済関係者を招いた投資セミナーもあり、使節団員は、各所属会社の概要や紹介したい事業内容をプレゼンした。

その後のセネガル企業とのビジネスランチでは、地元の中小企業者が積極的に詳しい説明を求めてきた。私のもとには、海水を塩とミネラルウオーターに分離する技術、ハイビスカス粉末の利活用、メロン輸入、小規模な瓶詰めライン機器に関する情報提供などについての相談が相次いだ。

大盛況に終わったセネガル投資環境セミナー

現地でのビジネス機会としては、水産資源の加工・輸入、農業用設備機械の販売、スーパーマーケットの展開、自動車販売・メンテナンス部門に期待が持てそうだ。

今回の使節団参加者で、経済団体職員は私だけだったが、あらゆる業種の情報に接する機会が多いという側面から幅広く相談を受けた。

アフリカは54カ国から構成され、それぞれ魅力にあふれている。その中でもエチオピアやセネガルは治安の安定、極めて親日的であるという面から見ても投資対象国としては秀逸であると思う。圧倒的な資源、激動の歴史、豊かな自然が私たちを誘うのである。