地域提案型

平成20年度 採択内定案件

I.提案事業の概要
1.国名ベトナム
2.事業名マイクロコントローラ組込み技術を利用した、ユーザーのニーズを満たすものづくり指導のための教材・教具、指導法とカリキュラムの開発
3.事業の背景と必要性

2007年に千葉県教育委員会は3名の調査団をハノイ市のハノイ工科短期大学及びビンミン小学校(障害児教育を実施している)に派遣し、2008年からの支援について調査を実施した。

検討の結果、ハノイ工科短期大学に対する「マイクロコントローラ(PIC)の組込み技術の教材・教具の制作、指導法についての研修及びカリキュラムの研究」を実施することとなった。

本事業の背景として、ベトナムでオフショア開発を行う企業が増加する中で、産業が急激に発展し、人材育成が急がれている。IT分野の「PICの組込み技術」も人材育成が急がれる分野である。今後活躍が期待される世代に、同技術を早期から理解させることは、ベトナムの産業発展に大きく寄与するものと考える。

なお、本事業は、千葉県の工業高校による「PICを活用した特別支援教育関係の教材・教具の開発」を同県だけでなくベトナムにも拡大する考えの中で企画されたものである。この工業高校の取り組みのコンセプトは、「先端的な技術の活用とニーズに基づいたものづくり」であり、千葉県内でも教育効果が上がっている。草の根技術協力事業では、先端的な技術の研修に加え、このコンセプト、手法等についても、ハノイ工科短期大学の教員に理解してもらうことを目的としている。

4.事業の目的
  1. ベトナム側の教員が、PICの組込み技術及びその指導法を習得し、授業で実践できる。
  2. 教員自ら、PICを指導するための指導書、教材・教具、生徒用教材を作成し、ベトナムの生徒が先端的な技術を学べる、体系化した学習システムを構築する。
  3. ユーザーのニーズを聞き取ってものを作ることについての意義やその手法等について教員が生徒に教える。
5.対象地域ハノイ工科短期大学(ハノイ市)
6.受益者層ハノイ工科短期大学教員及びその指導を受ける生徒・学生
7.活動及び期待される成果

専門家(教員)の派遣時の講義や受入時の研修及び視察を通じて以下の成果が期待される。

  1. 1年目はPICの理論と基本回路、2年目はデータの入出力と制御機器、3年目はデータ変換とそれに係る高度技術に関する指導書、生徒用教材・教具を製作する。
  2. 日本の教育カリキュラム(工業高校で実施している授業の組み立て方)について研修し、自校に合った実践的カリキュラム例を研究開発する。
  3. 京葉工業の生徒がPICを応用した製品(特別支援教育用教材・教具)を作るためにユーザーである障害児のニーズ調査を行う。これに研修員が同行し、その結果を踏まえた製品を完成させる。
8.実施期間平成21年4月〜平成24年3月
9.事業の実施体制教育庁職員及び教員(専門家)等から成るプロジェクトチームを設立し、専門家の効果的な派遣及び受入について検討し、対応にあたる。
II.応募団体の概要
1.団体名(提案自治体)千葉県教育委員会(千葉県)
2.対象国との関係、協力実績
  • 2005〜2008年度には千葉県教育委員会職員及び教諭がJICA主催の教師海外研修でベトナムを訪問し、ベトナムの学生との交流、現地の教育事情、協力隊員、JICA事務所等を視察し、その成果をそれぞれの授業で活用している。
  • 2008年度には千葉県教育委員会の事業で、県内工業高校生をハノイに派遣し、現地の工業を専門としている学校と障害児教育を行っている学校で「ものづくり」を通じた教育交流を実施した。