地域提案型

平成21年度 採択内定案件

I.提案事業の概要
1.対象国名 ベトナム
2.事業名 有機物に対する浄水処理向上プログラム
3.事業の背景と必要性 紅河(ソンコイ河)水系の河口に位置するハイフォン市は、身近で豊富な河川を水源として1905年から水道事業を行なっているが、近年の急速な都市化と工業化が招く河川の汚染が新たな問題となっている。
水質試験報によると、生活雑排水による有機物汚染の度合いを示す指標の一つであるアンモニア性窒素が高く、時として水道水源として良好な河川水として評価される数値(0.1mg/ℓ未満)の10倍程度の値(1.0mg/ℓ)が測定されることもある。
有機物を含む原水は、浄水場における塩素処理によって人体に有害なトリハロメタン(THM)が生成されることから、高濃度のアンモニア性窒素を処理するために多量の塩素注入をおこなっているハイフォン市水道公社にとっては、より深刻な問題である。
しかし、原水中の有機物に対する監視体制及びその浄水処理等の対策については、具体化されていない状況となっており、水質分析技術と汚染対策の確立が求められている。
4.事業の目的 1)原水水質のうち、有機物に対する監視体制(分析を 含む)の強化
2)アンズン(An Doung)浄水場の処理施設を用いTHMを低減化する
3)原水水質のうち重金属及び農薬に関する監視(分析)知識の向上
4)原水水質に応じた高度処理施設に関する知識の向上
5.対象地域 ハイフォン市の給水区域
6.受益者層(ターゲットグループ) ハイフォン市からの給水を受けている市民(約90万人)
7.期待される成果及び指標 1)原水中のBOD(生物化学的酸素要求量)、過マンガン酸カリウム消費量及びE260(紫外部吸光度,λ=260nm)が新たに測定されるようになり、水質報告書としてデータ化される。
2)アンズン(An Doung)浄水場において、BCF(バイオ・コンタクト・フィルター)の導入により塩素注入量が減少する。
3)原水中の重金属及び農薬類に係る分析技術が理解され、この分析に必要となる人材、検査機器及び試薬類に関する知識が向上する。
4)ハイフォン市水道公社の原水水質に見合った浄水処理プロセスの検討が開始される。
8.主な活動及び投入 <研修員受入>
水質分析、河川の汚染対策(水処理及び水源切り替え)、配水管理等に係る研修
<専門家派遣>
水質分析、BCF導入に係る技術指導
9.実施期間 2010年6月〜2013年3月
10.事業の実施体制 <日本側>
実施主体:北九州市水道局
業務従事者支援:北九州上下水道協会
<現地側>
カウンターパート:ハイフォン市水道公社 ターゲット浄水場:アンズン(An Doung)浄水場
II.実施団体の概要
1.団体名
(提案自治体)
北九州市水道局
2.対象国との関係、協力実績 2009年4月、ハイフォン市と北九州市は、両市の発展に向けた交流と都市開発と環境保全の調和を目指す技術協力を推進するため「友好・協力関係に関する協定」を締結。