地域提案型

平成22年度 採択内定案件

I.提案事業の概要
1.国名 ベトナム
2.事業名 ベトナム医療技術支援(循環器疾患領域)
3.事業の背景と必要性 現在E病院では、総手術件数8,000件/年、心臓手術800件/年が行われているが、簡単な心臓手術しかされておらず、難易度の高い手術を必要とする患者を救うことが難しい状況にある。そのため、年間50例以上の子供たちを助ける事ができる医療レベルを確保する事が大切である。医療レベルを上げるためには、医療スタッフ(心臓外科医、麻酔集中治療医、体外循環技師、看護師、超音波エコー検査技師等)の養成がなければ達成できるものではないため、段階的に各部門の医療スタッフを教育、技術援助する事が必要である。
ベトナム国内には大学病院がなく、総合的な医学教育が行われていないが、経済活動が活発化しているベトナムでは、医療を改善しようという機運が盛り上がっているため、これを我が国が支援し、同国の医療関係者(看護師、エコー技師等)の医療水準をさらに改善する必要性は高い。
4.プロジェクト目標 E病院において、心臓外科医療スタッフに対する手術及び検査技術の実地指導、教育機関としてのインフラ構築、院内の人材育成を通じて、自力で循環器疾患を検査(エコー検査)、診断、治療の方針を決定し、手術あるいは薬物治療し、外来でコントロールできるようになり、ベトナムにおける乳幼児を中心とした先天性心疾患治療の向上に貢献する。
5.対象地域 ベトナム ハノイ市
6.受益者層
(人数規模)
ベトナムE病院常勤医師180名、研修医500名、総手術件数8,000件/年、心臓手術800件/年、手術対象患者50名
7.活動及び期待される成果 <成果>
1.心臓外科医師の手術技術の改善
2.麻酔集中治療医の技術の改善
3.体外循環技師の技術の改善
4.看護師の技術の改善
5.エコー技師の技術の改善
6.循環器センターの教育機関としてのインフラ構築・人材育成計画が策定・試行され、進捗状況に応じたレビューが行われる。
<活動>
1 ベースラインとして当該施設での先天性心疾患外科治療患者の総数、診断名、年齢、生存率を調査する。
2-1 心臓外科医師:実際の手術について、(手術を見せる)(手術の助手をさせる)(手術の術者をさせる)に沿い段階的に技術援助する。
2-2 技術援助の結果を踏まえ、ベトナム医療スタッフがマニュアルを作成する。
2-3 作成されたマニュアルを基にベトナム医療スタッフが院内研修を実施する。
3-1 麻酔集中治療医師:実際の症例について、(治療を見せる)(治療をさせる)(治療の結果についてアドバイスする)に沿い段階的に技術援助する。
3-2 技術援助の結果を踏まえ、ベトナム医療スタッフがマニュアルを作成する。
3-3 作成されたマニュアルを基にベトナム医療スタッフが院内研修を実施する。
4-1 体外循環技師:実際の症例について、(体外循環を見せる)(体外循環操作をさせる)(操作についてアドバイスする)に沿い段階的に技術援助する。
4-2 技術援助の結果を踏まえ、ベトナム医療スタッフがマニュアルを作成する。
4-3 作成されたマニュアルを基にベトナム医療スタッフが院内研修を実施する。
5-1 看護師:実際の症例について、(看護の実際を見せる)(看護の助手をさせる)(実際に看護をさせる)に沿い段階的に技術援助する。
5-2 技術援助の結果を踏まえ、ベトナム医療スタッフがマニュアルを作成する。
5-3 作成されたマニュアルを基にベトナム医療スタッフが院内研修を実施する。
6-1 超音波エコー技師:実際の症例について、(エコー検査を見せる)(エコー検査をさせる)(所見についてアドバイスする)に沿い段階的に技術援助する。
6-2 技術援助の結果を踏まえ、ベトナム医療スタッフがマニュアルを作成する。
6-3 作成されたマニュアルを基にベトナム医療スタッフが院内研修を実施する。
7-1 (E病院が)循環器センターの教育機関としてのインフラ整備を計画し、インフラを構築する。
7-2 (E病院が)循環器センターの人材育成計画を策定し、人材育成プログラムを実施する。
8.実施期間 2011年11月〜2014年3月
9.事業費概算額 26,983千円
10.事業実施体制 日本側:岡山大学病院、岡山市
現地側:ベトナムE病院
II.応募団体の概要
1.団体名
(提案自治体)
岡山大学病院 心臓血管外科
岡山市
2.対象国との関係、協力実績 2007年、岡山大学心臓血管外科佐野俊二教授がベトナムViet Duc大学に出向き、心疾患の外科治療、術中管理、術後管理など多岐にわたり講演、指導、助言を行った。以後、Viet Duc大学タン准教授と佐野教授は心臓外科手術、特に先天性心疾患の情報交換を継続し、2009年9月、岡山大学小児循環器疾患治療チーム(佐野教授、心臓外科医、麻酔科医、人工心肺技師、手術場看護師など)がViet Duc大学を訪れ、実際の心臓手術を通して実技指導を行った。2010年1月、PHAM GIA KHIEMベトナム副首相,NGUYEN PHN BINH駐日ベトナム大使、杉良太郎日本ベトナム特別大使、外務省小野恵一南東アジア第1課長と佐野俊二が一同に面談し、ベトナム側から正式に交流、指導を依頼された。同時にベトナム政府が将来計画しているE病院を中心にしたベトナム初の国立大学、大学病院への技術支援の依頼があった。