地域提案型

平成23年度 採択内定案件

I.提案事業の概要
1.国名 ベトナム
2.事業名 ホイアン・那覇モデルのごみ減量プロジェクト
3.事業の背景と必要性

ホイアン市のごみ排出量は、2008年には45トン/日であったものが2010年には56トン/日に達しており、急速な経済成長、都市化の進展によって、日々増加傾向にある。ごみの増加に伴い現在のカムハー処分場は、処理能力の限界に近づいている。別の地域を新たな最終処分場として検討しているものの、実現には時間を要するため、ごみ減量は喫緊の課題である。
一方、那覇市では、沖縄リサイクル運動市民の会をはじめとする市民や行政・企業の協働による循環型社会形成の取り組みで4R(注1)が市民の行動として定着しており、ごみ排出量に関し、2011年度には対1998年度比で27%削減を達成した実績を有する。
ベトナム・ホイアン市においてごみ減量を達成するためには、市民が行動に移すための施策展開が課題であった。そこで、平成20(2008)年度から平成22(2010)年度までの3年間、那覇市と沖縄リサイクル運動市民の会は、マレーシア・サバ州とベトナム・ホイアン市を対象に草の根技術協力事業(地域提案型)「固形廃棄物3R(注2)啓発活動推進プログラム【那覇モデル】の企画・運営」(以下、「前プロジェクト」という)を実施し、ホイアン市に対しては、天然資源環境局(DONRE)、公共事業公社(PWC)の職員の3R推進にかかる人材育成を図った。
前プロジェクトの成果として、カウンターパートが、以下について理解・実践できるように至った。

1)沖縄におけるごみ処理の基本的な仕組
2)沖縄のリサイクルの流通システム
3)沖縄の市民団体・企業・行政などそれぞれの主体が行っている3Rに係る啓発事業の手法
4)3R啓発活動

前プロジェクトを通じ、ホイアン市が那覇市をモデルとした「ホイアン市廃棄物処理計画」を策定するなどプロジェクト目標を上回る成果が確認された。
一方、那覇市の経験から、計画により実効性をもたせるため、ホイアン市民自らが参画できる礎を創るべきであり、そのために市民リーダーを育てていくことが重要となる。
そのため、ホイアン市のごみの現状と課題について明らかにし、明らかになった改善課題と解決策の提案をまとめ、ごみ減量へのホイアン市民の参加及び行動変容に向けた目標を設定する市民参加による「ガイドライン」を策定するための協力がホイアン市から提案された。これを受け、那覇市及び沖縄リサイクル運動市民の会は、那覇市における市民参加型のごみ減量廃棄計画策定について、那覇市の経験をホイアン市と共有することからが適当であると判断した。JICAによる草の根技術協力事業(地域提案型)の採択を踏まえ、本プロジェクトにおいてJICAとともに、市民参加による「ごみ減量ガイドライン」の策定を行うことでホイアン市と合意した。

【用語解説】
(注1)4R:「リフューズ=いらないものは断る」「リデュース=減らす」「リユース=再利用する」「リサイクル=再資源化する」の「R」で始まる4つのごみ減量のための行動理念(考え方)
(注2)3R: 上記4Rのうち、リフューズを除いたもの。従来のごみ減量制作や行動を表すものとして広く使用されてきた。

4.プロジェクト目標 ホイアン市において、市民参加によるごみ減量計画が策定される。
5.対象地域 ホイアン市(カンナム省)
6.受益者層(人数規模) ホイアン市(ホイアン市人民委員会、ホイアン市天然資源環境局、公共事業公社)
7.活動及び期待されるアウトプット <アウトプット>
1.ホイアン市の廃棄物管理にかかる現状と課題が把握され、整理される。
2.市民の参加によるごみ減量の具体策が提案される。
3.市民の参加によるごみ減量計画が検討される。
<活動>
1-1.フェーズI(2008〜2010)の成果の確認及び現在の統計、データを整理する。
1-2.現状把握のための必要な調査を実施する。
1-3.改善すべき優先課題を整理する。
1-4.改善課題と解決策の具体的かつ現的な提案を検討する。
2-1.家庭ごみ、事業者、政府機関の分別収集方法を検討する。
2-2.環境教育の実施内容を検討する。
2-3.リサイクルの仕組みづくりにおける民間業者との連携について検討する。
3-1.ごみ減量計画の素案が検討される。
3-2.行政、市民、事業者によるごみ減量計画についてのワークショップを開催する。
3-3.モデルプロジェクトを実施する。
3-4.ごみ減量計画のレビュー及びその最終化(※)を行う。 ※市民が参加して作成したごみ減量計画を行政庁による正式決定文書にする。
8.実施期間 2012年8月から2015年7月
9.事業費概算額 30,000千円
10.事業の実施体制 日本側:プロジェクトマネージャー、業務従事者
相手国側:ホイアン市天然資源環境局、公共事業公社、ホイアン市人民委員会(市長、副市長)
II.応募団体の概要
1.団体名(提案自治体) 沖縄リサイクル運動市民の会、那覇市
2.対象国との関係、協力実績 2008年〜2010年 草の根技術協力(地域提案型)「固形廃棄物3R啓発活動推進プログラム(那覇モデル)」
2009年 ホイアン市市議会議長と那覇市長のTV会談
2011年8月 那覇市有志によるホイアン市草の根交流ツアー
2012年6月 事前調査団