草の根パートナー型

平成22年度第2回 採択内定案件

I.提案事業の概要
1.対象国名バングラデシュ
2.事業名地方行政(ユニオン)による飲料水サービス支援事業
3.事業の背景と必要性

バングラデシュで飲料水の砒素汚染が確認されてから17年がたつ。その間、政府機関、国際機関、NGO等によって、全国でさまざまな砒素汚染対策が実施されてきたが、汚染がひどいにもかかわらず、いまだに安全な水を供給されていない地域が多く残されている。また、乾季の水枯れによって使われない、水源が故障したあと修理されずに放置されている、水質が悪くて飲用されないなどの理由で、これまでに建設された36%の代替水源が稼動していなかった。

こうした問題の根底には、地方における安全な水供給の責任機関が明確でないことがある。砒素汚染が確認される以前は、地方における安全な水供給は管井戸の普及で達成できると考えられて、公衆衛生工学局(DPHE)がその役割を担当していた。しかし管井戸の砒素汚染が明らかになり、その対策としてコミュニティ型水源が多数つくられるようになると、郡DPHEの陣容では対応できなくなった。地方行政組織が脆弱なために、代替水源は利用者組合を主体にして維持管理されるしかなく、どのプロジェクトも住民の能力向上に力をいれた。しかし住民に依存することには限界があり、その結果、多数の不稼動水源が生まれることになった。

近年、バングラデシュ政府や国際機関は、地方分権を推進するためにユニオンの能力強化に力をいれてきた。ユニオン庁舎の新築、地方行政支援資金(LGSP)の支給、コンピュータの設置などによって、ユニオンは地方行政の要として育成されている。先進的なユニオンは、LGSP資金を使った水源建設、技術者の配置、簡易砒素検査など、安全な水を持続して供給するための工夫を始めている。本プロジェクトはこうした試みを取り入れて、対象地区のユニオンが、安全な水供給計画の策定、技術者の配置、水源修理の協力、コミュニティ型水源の定期点検、簡易砒素検査など、包括的な飲料水サービスを実施することを支援する。そのことによって、地方の飲料水供給における住民とユニオンとDPHEの役割分担を明確にして、砒素汚染地の住民に安全な水を持続的に提供することを目的にする。

4.プロジェクト目標対象地域において、地方行政(ユニオン議会)の飲料水サービスモデルが確立する
5.対象地域バングラデシュ国ジョソール県ジコルガチャ郡
6.受益者層
(ターゲットグループ)
ジコルガチャ郡の住民(6万世帯、30万人)
7.期待される成果及び活動

<成果>

  1. ユニオン議会によって砒素汚染対策が調整される
  2. ユニオン議会が作成した安全な水供給計画にもとづいて安全な水が供給される
  3. ユニオン議会によって飲料水サービスが実施される
  4. プロジェクトの成果が普及される

<活動>

  1. ユニオンが水源データを管理し、安全な水供給計画を立てる
  2. ユニオンによる安全な水供給(不稼働水源の修復、新規水源建設)を実施する
  3. ユニオンが水源登録制度を導入し、住民に持続的な水供給と水源の維持管理を提供する
  4. プロジェクトの成果を報告書・ワークショップ・会議・交流活動を通して普及する
8.実施期間2011年12月〜2015年5月(3年6ヵ月)
9.事業費概算額99,927千円
10.事業の実施体制アジア砒素ネットワークが、関係機関であるユニオン開発調整委員会(UDCC)、地域組織(CBO)と連携しながら事業を実施する。
II.応募団体の概要
1.団体名特定非営利活動法人アジア砒素ネットワーク
2.活動内容アジアの地下水砒素汚染のある地域における、調査、啓発活動、医療支援、飲料水供給支援