草の根パートナー型

平成19年度第1回 採択内定案件

I.提案事業の概要
1.対象国名ブラジル
2.事業名ろう者組織の強化を通した非識字層の障害者へのHIV/AIDS教育
3.事業の背景と必要性

対象地域であるペルナンブコ州の州都レシフェ市とその周辺はブラジル国内で障害者の割合がもっとも高い(16.8%)とされている。ヘルス、セクシュアリティーに関する基礎的な教育対象から障害者はとかく外されがちであり、貧困地域の障害者は尚更で、識字力不足の人々は性的虐待やエイズ、そして様々な病気の予防知識に欠き、多くの保健に関するリスクにさらされている。現在行われている地域での各種サービスでは字の読めない、コミュニケーションがとれないろう・難聴者をはじめとする障害者は完全に除外され、彼らのリスクは増大するばかりであり、緊急に対応が必要となっている。

本事業では、ろう者組織であるFENEIS-PEがろう者組織としての特性、ノウハウを生かしながら、一般向けのHIV/AIDS啓発、予防事業で既に高い評価を上げているペルナンブコ州保健省・HIV/AIDSプログラムと連携を組み、既存の一般向けのプログラムを障害を持つ非識字層のニーズに合う形に発展させ、ろう者をはじめとする障害を持つ非識字層がHIV/AIDS教育にアクセスすることを可能にすることを目的に実施する。

4.事業の目的対象地域でのHIV/AIDS教育への取り組みにおいて、ろう者及び非識字層の障害者が対象者・担い手の両方として政府機関や他のNGOから認識される
5.対象地域ブラジル東北部のペルナンブコ州の州都レシフェ市とその周辺地域
6.受益者層(ターゲットグループ)レシフェ市と周辺貧困地域の障害を持つ非識字層(ろう者・その他の障害者)300名
7.活動及び期待される成果

<成果>

  1. ろう者の組織及びプロジェクト運営能力が強化される
  2. ろうのHIV/AIDSワーカーが養成される
  3. ろう者の組織の経験・ノウハウを生かしたHIV/AIDSに関する情報バリアフリーに配慮した教材が開発・作成される
  4. 開発した教材・人材を用いたワークショップが地域のろう者と他の障害を持つ非識字層を対象に開催される

<活動>

  1. センシティビティートレーニング、自立生活コンセプト、障害の社会モデル、ろう者組織の強化、プロジェクト評価方法を含めた職員研修、経理担当者のトレーニングを実施する。本邦研修を行う。世界ろう者会議に参加し、活動報告の発表とろう者同士のコミュニケーション手法を習得する。
  2. 公衆衛生に関する基礎知識、リプロダクティブヘルス及び感染症対策に関するトレーニングを実施する。センシティビティートレーニング(ピアサポートなど)を実施する。啓発手法トレーニングを実施する。
  3. HIV/AIDSとその他の感染症予防・対策に関して非識字層への情報バリアフリーを考慮した教材を作成する。養成研修をビデオ記録し、教材化する。
  4. レシフェで、ワークショップ開催のための試行事業をする。ペルナンブコ州でろう者及び非識字層の障害者対象にワークショップを開催する。
  5. レシフェでの試行事業に合わせて中間評価を行う。最終評価を地方政府や他のNGOなどとの合同で行い、事業終了後の方針を策定する。ろう者世界会議において、たんぽぽ事業(当該事業)の活動と成果および日本の当事者による国際支援活動について共有する。
8.実施期間2008年10月〜2011年9月(3年)
9.事業費概算額48,417千円
10.事業の実施体制特定非営利活動法人 DPI日本会議が、FENEIS-PEとペルナンブコ州保健省・HIV/AIDSプログラムと連携を組み実施する。
II.応募団体の概要
1.団体名特定非営利活動法人 DPI日本会議
2.活動内容DPI(障害者インターナショナル:本部カナダ)の日本国内組織であるDPI日本会議は1986年に正式に発足した。障害種別を超えた当事者組織として、障害者政策、権利擁護、国際協力などに取り組んでいる。国内の障害者施策はもちろんのこと、障害者権利条約の推進にも取り組んでおり、国内外を問わず、あらゆる政策形成過程に障害当事者が参画することを目指している。