草の根パートナー型

平成18年度第1回 採択内定案件

I.提案事業の概要
1.国名 インド
2.事業名 インド・ウッタールプラデシュ州における地下水砒素汚染の総合的対策
3.事業の背景と必要性 インド・ウッタールプラデシュ州(以下UP州)の地下水砒素汚染は、2003年に明らかとなり、UP 州は2007年度よりUNICEFの援助の下で調査・対策を始めたばかりである。本学およびNPO「アジア砒素ネットワーク(AAN)」は、2008年1月に予備調査を行った。その結果、1)砒素中毒の怖さを知らない多くの患者の存在、2)UP州/UNICEFが計画している代替水源の届かない砒素汚染村の存在、3)砒素対策を行っているUP州政府スタッフの専門性の不十分さ、などが明らかとなった。村人(患者)の啓発、砒素汚染村における代替水源建設や健診・健康管理体制の確立、および技術者・医者への砒素研修実施などが早急に求められている現状にある。
これらの砒素被害の対策事業は総合的に、かつ現地での主体的な取り組みのもとで行わなければ、その効果や持続性は保障されえない。従って、本プロジェクトでは、モデル村を設定し、そこで村民やUP州政府スタッフと共同して汚染対策事業を行い、その中で技術移転を草の根的に行ってゆく。
4.事業の目的 プロジェクト対象のモデル村で、砒素汚染飲用水による健康被害が防止・改善されること。
5.対象地域 ネワダ村(バライチ県)、チェトラ村(バライチ県)
6.受益者層 モデル村住民、UP州の技術者および医者
7.活動及び期待される成果 1)啓発活動 (宮崎大学・AANからの専門家による活動と現地指導)
成果:砒素対策委員会がモデル村に設立され、住民が砒素汚染の怖さを十分に認識する

2)代替水源建設 (宮崎大学・AANからの技術者による建設と現場指導)
成果:安全な水が供給され、その水供給装置が住民によってメンテナンスされる

3)健診・健康管理 (宮崎大学・AANからの専門医師による健診と診断指導)
成果:現地医療機関と住民によって健診や健康管理が実施される
8.実施期間 2008年6月〜2010年5月(2年)
9.事業費概算額 50,000千円(予定)
10.事業の実施体制 事業実施団体として宮崎大学が学術的技術を生かし現地での住民を主体とした、啓発活動、安全な水供給、健診・健康管理への技術の支援の中心となり、AANがバングラデシュにおいて蓄積された実践的技術を現地に伝えるという形で本事業に協力し、実効性の高いかつ総合的な技術移転を行うものである。さらに、カウンターパート「Eco-friends」は主として、啓発の面で持続的な活動を行う。
II.応募団体の概要
1.団体名 宮崎大学
2.活動内容 本学は、「地域および国際社会への貢献」を1つの目標に掲げ、国際開発協力を推進している。バングラデシュの地下水砒素汚染対策はその代表的な活動であり、工学部が中心となって代替水源開発等を行うなど、「大学評価・学位授与機構」等からも高い評価を得ている。また医学部は、宮崎県土呂久慢性砒素中毒症(第4公害病)の住民健診を踏まえて、バングラデシュやネパールで健診を行っている。また東南アジア、中南米における医学および農学分野での技術協力、教育文化学部によるガーナ国での理数科教育支援プロジェクトなども積極的に行っている。なお、昨年度にJICAへのコンサルタント等登録を終え、また今春には「国際連携センター」を立ち上げて、国際開発協力活動を戦略的に一層推進しているところである。