草の根パートナー型

平成23年度第2回 採択内定案件

I.提案事業の概要
1.対象国名 ネパール
2.事業名 住民の能力強化を通じた災害リスク軽減プロジェクト
3.事業の背景と必要性 ネパールでは、毎年のように洪水や地すべりなどの災害が発生し、その被害を女性や貧困層などの社会的弱者がより強く受けるという現実がある。その状況を改善するため、平成19年度草の根技術協力事業にて、ネパール・チトワン郡の2つの村落開発委員会(VDC)において、住民主体の防災活動の視点を組み込んだ、貧困住民の生計向上を目指す農村開発プロジェクトを3年間にわたり実施した。具体的には住民グループの組織化、ハザードマップの作成と活用、小規模インフラの設置、対象地域の貧困住民の収入向上活動支援や行政サービスへの橋渡しなどである。
最終年度にあたる、2010年4月に実施した事業の評価では、貧困住民の生計向上や防災対策および女性のエンパワメントについて成果が見られたものの、「収入向上と防災という2つの活動内容を1つの事業内で追及することの難しさ」が指摘され、事業終了後の住民主体の防災活動の継続性に課題が残った。
この3年間の経験と学びをもとに独自の調査を行い、第2フェーズとして新たに立案したのが本事業である。
4.プロジェクト目標 チトワン郡内で水害の頻度や危険度が高い平野部の複数の集落における洪水対策、防災活動に集中し、住民の水害に対応する能力が向上することをプロジェクト目標としている。また、住民が行政に対してニーズを的確に伝えられるようになることで行政との連携が進み、結果として同郡内のコミュニティレベルの災害リスクが軽減される(上位目標)ことを期待している。
5.対象地域 チトワン郡、マディ地域の3VDC、およびクムロジVDC、ラトナナガール市にある17の集落
6.受益者層
(ターゲットグループ)
洪水の常襲地域、危険地域に居住する住民
7.期待されるアウトプット及び活動

<活動準備>

  • 情報収集
  • スタッフ研修
  • パートナーCBOの選定

<情報の理解と共有 → 災害に関わる環境についての情報が住民の間に共有される>

  • 洪水に関する情報インベントリー作成
  • ハザードマップ作成
  • 災害リスクマネジメント計画作成
  • ハザードマップ入りカレンダーの作成
  • 避難訓練、等

<コーピングメカニズムの強化 → 住民による既存のコーピングメカニズム(災害対策)が強化される>

  • コーピングメカニズムの特定、強化
  • 世帯単位の災害リスクマネジメント計画作成
  • 住民による小規模インフラの立案、設置
  • インフラメンテナンスシステムの構築
  • 植林キャンペーン、等

<住民の、行政へ働きかける能力の強化 → 住民が地域の課題解決のため行政へ働きかける能力が向上し、行政リソースに住民自身でアクセスができるようになる>

  • 住民研修、課題別住民ネットワークの形成促進
  • メディアキャンペーン
  • 災害リスクマネジメント計画の行政機関への共有
  • 中央、郡レベルのアドバイザリーコミティ結成、等
8.実施期間 2012年8月〜2015年12月(3年5ヵ月)
9.事業費概算額 71,642千円
10.事業の実施体制 ネパール現地NGOであるRRN(Rural Reconstruction Nepal)が事業実施、シャプラニール・カトマンズ事務所が計画立案、モニタリング・評価をRRNと協働で行う。シャプラニール東京事務所は計画立案への助言、モニタリング等を行う他、JICAとの連絡、協議、報告を担当する。
II.応募団体の概要
1.団体名 特定非営利活動法人シャプラニール=市民による海外協力の会
2.活動内容 バングラデシュ及びネパールを中心とする南アジアにおける住民の組織作りを中心とした総合的農村開発及び都市貧困層の支援活動