草の根パートナー型

平成19年度第2回 採択内定案件

I.提案事業の概要
1.国名ザンビア共和国
2.事業名カニャマ及びマケニ地区における結核・エイズ統合治療支援事業
3.事業の背景と必要性ザンビアは、HIV/エイズと死に至る可能性が最も高い合併症である結核により深刻な影響を受けている。近年、ドナーの支援を受けて、ルサカ市でも抗レトロウイルス治療(ART = Antiretroviral Therapy)が各保健センターなどで導入されているが、患者に十分なサービスが行き届くまでにはまだ時間を要する。HIV/エイズと結核の相関関係は特に強くHIVが結核の病状進行を促進する為、早期に適切な治療を受けることができなければ、その多くが数ヶ月以内に死亡するとWHOは報告している。ザンビアの結核患者数は、HIV感染者/エイズ患者の増加とともに急激に増えており、2005年の結核患者数は、ザンビアでHIV/エイズの最初の症例が発見された1984年と比べ約7倍に増加している。AMDAは2003年よりルサカ市においてコミュニティーエンパワメントのノウハウを活かして、「コミュニティーDOTS(直接監視下短期化学療法)」を結核対策モデルとして確立すべく、取り組んできた。本事業は、先行プロジェクトの成果であるコミュニティーDOTSの機能を最大限活用し、人材不足と財政難に直面する保健行政と連携し、結核治療とHIV/エイズ治療を効果的にリンクさせ、ザンビア保健省が掲げる結核・エイズ統合ガイドラインの大きな柱である「コミュニティーの参画によるTB/HIVサポートプログラムの促進」を実現していくものである。最終的には、地域の住民が(たとえHIV感染者/エイズ患者であっても)健康的かつ人間的な生活を営むことができるよう、結核治療効果の一層の向上を目指す。
4.事業の目的事業対象地域においてHIVとの重感染に配慮した結核治療効果が一層向上する。
5.対象地域ルサカ市カニャマ及びマケニ・コンパウンド
6.受益者層直接受益者:結核およびHIV重感染患者(約6,000人)とその家族約(30,000人)、TB/HIV治療サポーター(約60人)
間接受益者:2つのコンパウンドに居住する地域住民(約180,000人)
7.活動及び期待される成果成果1.結核・HIV重感染対策に従事するTB/HIV治療サポーターが養成され、機能する。
活動
1-1. 事業対象地域において、TB/HIVの統合治療の推進に携わるサポーターを育成する。
1-2. 保健センター及びコミュニティーにおけるTB/HIV治療サポーターの活動を支援する。
1-3. コミュニティーや患者家族を対象にしたTB/HIVに関する啓発活動を実施する。
1-4. IGA(収入向上活動)を導入しサポーターの活動支援環境を整備する。

成果2.結核・HIV重感染対策としてのコミュニティーDOTSが機能強化される。
活動
2-1. 正確に患者治療情報を入手し、その情報管理と活用に関する基礎調査を行う。
2-2. 2-1に関し、保健センタースタッフ及びサポーターに情報管理と活用に関する研修を行う。
2-3. コンピューターを導入し、情報の電子化を念頭に置いた情報管理研修を行う。
2-4. 感染源となる喀痰陽性患者を特定し、治療状況を厳格に確認する。
2-5. 特定された喀痰陽性患者に関し、定期的に家庭訪問し、その治療状況を報告する。
2-6. 脱落の恐れがある幼児、移動を繰り返す患者等を特定し、治療状況を厳格に確認する。

成果3.結核治療及びARTサービスの双方向のリファラルシステムが機能する。
活動
3-1. 保健センターにおいて、他団体と協力し、統合治療に関する基礎情報を収集する。
3-2. 保健センターのスタッフ及びサポーターとともに、リファラル・システムを構築する。
3-3. 他団体と協力し、結核検査および登録システムの向上を支援する。
3-4. 結核患者のDCTとARTへのスムーズなプロセスを支援する。
3-5. TB/HIV統合治療関係者を定期に招集し、情報交換および問題解決に取り組む。
8.実施期間2008年4月〜2010年9月まで(2年 6ヵ月)
9.事業費概算額50,000千円(予定)
10.事業の実施体制AMDA社会開発機構及びAMDAザンビア事務所がカウンターパートであるルサカ市保健局と連携して事業を実施する。
II.応募団体の概要
1.団体名特定非営利活動法人AMDA社会開発機構
2.活動内容保健分野を中心とした社会開発事業
(ザンビアにおける活動)
特定非営利活動法人アムダは、1998年よりザンビアにおいて事業を開始し、コミュニティー農園、栄養改善、識字教育、職業訓練、小規模融資、DOTS、ヘルスポスト建設などの活動を行ってきた。2003年よりコミュニティーエンパワメントのノウハウを活かして、DOTSパイロット事業を開始し、2005年7月からは、草の根技術協力(草の根パートナー型)事業により、ルサカ市における2つの非計画居住地区(ジョージおよびカニャマ)において結核対策プロジェクトを実施し、「コミュニティーDOTS」モデルを確立、機能させ、結核治療効果の向上に向けて成果を出している。尚、2007年4月から同法人の海外事業本部はAMDA社会開発機構として法人化され、事業を承継した。