草の根協力支援型

2014年度第1回 採択内定案件

I.提案事業の概要
1.対象国名 バングラデシュ人民共和国
2.事業名 パイガサ地域の水・保健環境改善プロジェクト
3.事業の背景と必要性

バングラデシュでは、井戸水(地下水)の砒素汚染や海水進入に伴う塩性化、表留水の細菌汚染が深刻であり、特に乾季の飲料水確保が難しい。パイガサ地域にあるパーバヤージャパ村は、PSF(砂濾過装置)もなく、支援から完全に孤立している。住民はため池、井戸水、雨水を利用しているが、ため池には塩分や大腸菌、井戸水には塩分、砒素、鉄が混入しており、雨水の保存方法は不衛生で、有害な水の飲用を余儀なくされている。同村では、特にエビ養殖の影響による塩害が深刻だが、PSFでは塩分を取り除くことはできない。また、井戸は離れた場所に1基あるだけで、水汲み自体が過酷である。

申請者らは、現地で入手可能な材料で、住民が簡単に作製できる「太陽熱淡水化装置(TSS)」を開発した(低コスト:1基250円未満)。2013年より、パーバヤージャパ村で試験設置(60基)を進め、住民と共に安全な水を作ることに成功した。その結果住民はTSSの効果を認め、利用に積極的で、TSSを通した水環境改善を熱望している。

本事業の目的は、「住民がTSSを製作し管理する技術支援」と「保健衛生教育」を2本柱として、支援に取り残された地域で、水・保健環境の改善モデルを確立することにある。現地材料を活用し、コストを抑え、住民負担(労力や原材料の提供)と住民による自主管理により、事業の継続性を確保する。終了後は、確立されたモデルを、厳しい水環境に直面する周辺集落に導入し、生活環境向上に貢献することを目指す。

4.プロジェクト目標 パーバヤージャパ村にて、住民主体によるTSSを利用した水環境および保健環境改善モデルを確立する。
5.対象地域 バングラデシュ人民共和国,クルナ管区,パイガサ地域、パーバヤージャパ村
6.受益者層
(ターゲットグループ)
  • 直接受益者:試験導入実績があるパーバヤージャパ村の住民約1,000名
  • 間接受益者:今後TSSによる水環境モデルを導入する周辺村落の住民
7.期待されるアウトプット及び活動

<アウトプット>
1.TSSが乾季の主たる飲用水獲得手段となり、住民が適切にTSSを利用する
2.住民が雨季に適切に雨水利用する。
3.住民が衛生習慣に対する行動を変容する
4.住民の健康状態がプロジェクト実施前より改善される

<活動>
1-1.パーバヤージャパ村に適したTSSを設計する。
1-2.住民にTSSに関する説明会・講習会等を開催する。
1-3.住民がTSSを組み立て、家庭に設置し、維持管理をしながら利用する。
1-4.TSSの維持管理と衛生・保健教育のためのファシリテーターを養成する。
1-5.TSS使用状況をファシリテーターが定期モニタリングし、維持管理を継続する。
2-1.住民に水の衛生的保管・利用方法を中心とした水に関する講習会を開催する。
2-2.住民が、衛生的に雨水を貯留・保存して適宜煮沸して利用する。
3-1.住民に健康な生活を送るため必要な生活環境・習慣に関する講習会を開催する。
3-2.住民が用便前後や食前の手洗い習慣、ため池水の使い分けなどをする。
4-1.プロジェクト期間を通じて、生活習慣や健康状態をモニタリングする。

8.実施期間 2016年7月1日〜2020年6月30日(4年)(1年間の中断有)
9.事業費概算額 24,998千円
10.事業の実施体制

【事業実施・支援体制】
プロジェクトマネージャー(1名)、TSS及び水に関する業務(2名)、保健衛生教育に関する業務(3名)、水管理指導(2名)、業務補助(学生1名)

【相手国実施機関との協力体制】
現地NGO・AOSED、クルナ科学技術大学、

II.応募団体の概要
1.団体名 国立大学法人 福井大学地域環境研究教育センター
2.活動内容 福井大学地域環境研究教育センターは、地域、社会、環境に関する問題を研究し、教育する組織である。取り組みによって得られた優れた防災能力を発揮して、安全で快適な社会環境を構築することである。