草の根協力支援型

2016年度第2回 採択内定案件

I.提案事業の概要
1.対象国名 ブータン王国
2.事業名 ブータン王国における美術教育支援事業
3.事業の背景と必要性 ブータン王国では、2013年に美術(図画工作)のカリキュラムが本格的に導入され、現在208の小学校で美術の授業がはじまっているものの、専門性のある授業を実践できる教員が少なく、子ども達にアドバイスし、子ども達の感性を養うような授業が成立していない現状がある。各小学校に配属される教師数が十分でないため、美術を担当する教員を確保することが難しい学校が多いということも、美術教育の課題となっている。予算の関係や物流網の未発達により画材が手に入りにくい地域もある。
また、美術館もなく、作品を鑑賞するという機会がほとんどないため、見て学ぶ経験がなく、自らの発想で表現する力が育っていない。ブータン王国 王立教育員会では、子ども達の感性及び創造力を育てるために美術教育に力を入れていきたいと考えているものの、美術を担当する教員はもちろんのこと、その教員を指導する立場の指導者でさえ、専門的な教育を受けたことがなく、独学で学んでいる状況にあり、実践的な美術教育を受けた経験がない。国内では教員研修に十分な体制で取り組むことができないためブータン側から教員研修についての支援要請を受けた。専門的な教育を受けている美術教員がいないこと、画材等の不足などから現場の教員による美術の授業実践が進んでいないこと、また浜田市世界こども美術館及び日本の小中学校の美術教育の実践を実際に見て、体験して研鑚を積む機会を求めていることが背景となっている。
4.プロジェクト目標 本邦研修に参加する小学校教員及びパイロット校で美術を担当する教員が行う授業(美術)の質が向上する
5.対象地域 ティンプー・パロ・ハ
6.本事業の対象となる人々 直接受益者
本邦研修に参加する美術カリキュラム作成委員を含む小学校教員9人、行政職担当者2人、RECで選定されたパイロット校において美術を担当する教員
間接受益者
パイロット校在校児童約1500人、教材事例集を活用して授業を実践する小学校教員約500人
7.事業活動と期待される変化 <活動>
1-1 詳細データの収集及び具体的協議を実施する
1-2 日本での美術教育研修を実施する
1-3 本邦研修参加者が校内研修会で他の教員を指導する
1-4 浜田市世界こども美術館学芸員によるフォローアップ研修と変化調査を実施する
2-1 浜田市世界こども美術館学芸員によるブータンの美術の授業見学及びデモストレーション授業を開催する
2-2 本邦研修を受けた教員が、パイロット校の教員に対して校内研修会を開催する
2-3 浜田市世界こども美術館学芸員による変化調査を実施する
3-1 教材として使用できる素材を調査する
3-2 ブータン王国の風土に適した教材事例集を刊行する
3-3 パイロット校で教材事例集を使用した実践授業を開催する
4-1 日本で児童画展示研修を実施する
4-2 ティンプー・パロ・ハのパイロット校で「浜田市世界こども美術館収蔵作品展」を開催する
4-3 本邦研修を受けた教員が、ブータンの子ども達の作品展「児童作品展」を開催する
5-1 美術の授業評価シートを作成する
5-2 美術の授業評価について美術を担当する先生に共有する
5-3 美術の授業評価シートを活用して、モニタリングする
<期待される変化>
1.本邦研修に参加する美術カリキュラム作成委員を含む小学校教員が、美術教授法等の専門的な研修を受けることで、応用力が磨かれ、効果的な授業が構成できるようになる。
2.RECで選定されたパイロット校の美術を担当する教員が、美術の基礎知識や基礎技術を習得することで、授業内容が改善される。
3.画材不足や指導力不足を補えるようなブータンの現状に即した実践的な教材が整備される。
4.教員が新しい作品展示手法を取り入れ児童作品展を実施することで、教員の展示手法の実践発表の場が確保され、教員同士が感化しあい切磋琢磨する。また作品鑑賞することで子ども達も他作品から刺激を受け美術の授業に取り組む姿勢や意識が変化する。
5.RECが授業評価に使う評価シートが作成され、活用される。
8.実施期間 2017年8月〜2020年8月(3年)
9.事業費概算額 10,481千円
10.事業の実施体制 日本側:浜田市世界こども美術館を管理運営する公益財団法人浜田市教育文化振興事業団
ブータン側:ブータン王立教育員会
II.提案団体の概要
1.団体名 公益財団法人 浜田市教育文化振興事業団
2.活動内容 浜田市内の教育・文化及びスポーツの振興に関する事業を行い、健康で明るく心豊かな文化のかおるまちづくり並びに国際的な文化活動の推進に寄与するとともに、市民福祉の向上を図ることを目的とする。