草の根協力支援型

2017年度第1回 採択内定案件

I.提案事業の概要
1.対象国名 モンゴル国
2.事業名 モンゴル国における妊婦健康管理に関する指導能力及び助産技術強化プロジェクト
3.事業の背景と必要性 モンゴルでは妊産婦死亡率(MMR)や乳児死亡率(IMR)などの母子保健指標が著しく改善されたが、この2~3年はMMRが増加傾向にあり、2017年1月に4件もの妊婦死亡が発生しており、緊急会議が行われた。葵鐘会が独自にモンゴルで行った視察や現地医師からのヒアリングによると、妊婦は動かず家でじっとしているのが良いという風潮があり、妊娠中の栄養と運動指導がきちんと行われていないため、子癇前症や妊娠高血圧症候群などの合併症に対する予防策が打てずに重症化となり、難産など出産時のリスクを増加させている症例が多い。また、妊婦自身が肥満傾向にあるため、児が巨大化し、娩出する時に児の鎖骨骨折が多発するし、経膣分娩リスクの高い帝王切開にせざるを得ない状況となっている。
4.プロジェクト目標 対象助産師・看護師が、妊娠中の健康管理プログラム(バランス良い栄養の摂り方、運動と体重管理のし方、アルコールやタバコの減摂取法、妊娠特有疾患の予防など)を妊婦に対して適切かつ継続的に実施できるようになる
5.対象地域 ウランバートル市にある国立第一産科病院、チンゲルテイ地区病院及び家庭医療保健センター(FHC)タニイティゲル
6.本事業の対象となる人々(ターゲットグループ) 国立第一産科病院、チンゲルテイ地区病院及びタ二イティゲル家庭医療保健センター(FHC)の助産師・看護師20名
7.事業活動 <アウトプット>
1.対象助産師・看護師が、妊婦健康管理プログラムマニュアルを通して知識、技術を習得する
2.対象助産師・看護師が、対象妊婦に対して習得した健康管理プログラムの指導及びモニタリング方法を身に付けるようになる
3.対象妊婦の健診結果や健康管理指導歴など必要な情報を国立第一産科病院・チンゲルテイ地区病院・タ二イティゲルFHCの医療施設間で情報共有できる体制が整備される
<活動>
1-1.対象助産師・看護師に対し、健診計画及び母子手帳の効果的な活用方法を指導する
1-2.対象助産師・看護師に対し、妊婦自ら実施できる妊娠中の健康管理プログラム及びその指導方法を講義する
2-1.対象助産師・看護師に健康管理プログラムのOJTを実施する
2-2.対象助産師・看護師に母親学級や助産師外来のOJTを実施する
2-3.対象助産師・看護師による指導実践をモニタリングする
2-4.対象助産師・看護師と共に、妊婦健診及び母親学級を普及するためのPRツールを作成し、妊婦が定期的に健診へ行くよう啓発活動を行う
2-5.フォローアップチーム(国立第一産科病院専門家、業務補助員等)は定期的な巡回を行い、対象助産師・看護師が妊婦健康管理プログラムを対象妊婦に適切に実行できるようにモニタリングする
3-1.国立第一産科病院と連携し、国立第一産科病院・チンゲルテイ地区病院・タ二イティゲルFHCの施設間で、母子手帳の効果的な活用方法を共有し患者情報を管理するワークフローを構築する
3-2.国立第一産科病院と連携し、関連施設間の患者情報共有のための標準業務手順書(妊娠週数、健康状態など)を作成する
3-3.国立第一産科病院とフォローアップチームは、関連施設の関係者とともに情報共有できるよう月例会議を開催する
3-4.フォローアップチームは定期的に巡回し、施設間の連携におけるモニタリングをする
8.実施期間 2018年7月~2020年6月(2年)
9.事業費概算額 10,799千円
10.事業の実施体制 葵鐘会が助産指導者を派遣し、健康管理プログラムの指導、母親学級および助産師外来のOJTを実施。
カウンターパートである保健省管轄の国立第一産科病院に勤務する オチル医師を中心としたフォローアップチームが各研修・指導後、対象助産師・看護師の現状と課題点を把握し、改善および指導法の定着を促進する。
II.提案団体の概要
1.団体名 医療法人 葵鐘会
2.活動内容 2006年以来東海地方を中心に周産期医療クリニック/病院を15拠点運営し、年間分娩数は約8,300件(2016年)と国内最大の実績を有する。また、海外での医療支援活動も積極的に行い、ベトナムやカンボジアなどで医療人材育成を継続的に行っている。