草の根協力支援型

平成16年度 採択内定案件

I. 提案事業の概要
1.国名フィリピン
2.事業名ラグナ州カラワン町農業技術支援事業(有機肥料活用)
3.事業の背景と必要性

ラグナ州はマニラ首都圏の郊外に位置し、州西部では工業化が進行してきている。
対象地域であるカラワン町は、同州中央部に位置し、人口44千人の8割が農家であり、土地利用においても農地が8割を占めている。
同州及び同町では、環境を重視した政策の推進を図り、特にカラワン町では、環境重視政策の一環として、稲ワラや籾殻を焼き捨てることによる環境汚染と、化学肥料に依存する農業から脱却し、環境保護と安全な食糧供給の生産のため、有機農業の推進に取り組む方針である。しかしながら、有機肥料の原料として予定されている鶏糞や牛尿は、これまで適切に処理されてこなかったため、同地域の環境、衛生状態に悪影響を及ぼしている。
これらの家畜糞尿を適切に処理し、籾殻と家畜糞尿を材料とした堆肥製造の技術が対象地域において求められている。

4.事業の目的ラグナ州カラワン町で、農業従事者が有機肥料の化学肥料に対する総合的な優位性を認識し、農業従事者が化学肥料依存農業から、有機肥料を利用した農業(有機肥料単独、もしくは有機肥料と最小限の化学肥料の使用による農業)に取り組むようになる。
5.対象地域ラグナ州カラワン町
6.受益者層ラグナ州カラワン町及びその住民
7.活動及び期待される成果 【主な成果】
  1. 現地の気象・土壌等の自然条件に合致した、有効な有機肥料の製造方法及び効果的な利用方法の確立
  2. 有機肥料使用による土壌改良及び安全な農作物成長の効果の実証
  3. 一定割合以上の農民による有機肥料の優位性の理解、及びその使用の開始
  4. 利用可能な価格での有機肥料の製造
  5. 有機農業に精通した農業技術者の育成
【主な活動】
  1. 日本の技術者・フィル・ジャパン・フレンドシップ(PJF)による農業試験場職員・農民等に対する、有機肥料製造技術指導、講習会の開催及び有機栽培技術の移転
  2. 実験圃場における化学肥料と有機肥料の農作物の成長・収穫量比較
  3. 日本人技術者及びカラワン町職員による農民への研修会の実施
  4. 有機栽培農家の組織化(原料収集・堆肥製造及び運搬等のための労働力の確保)
  5. カラワン町の農業技術者に対する研修及び実習指導
8.実施期間2004年7月〜2006年1月(1年6ヶ月間)
9.事業費第一年次契約金額:8,423千円(精算金額:7,352千円)
第二年次契約金額:2,646千円
10.事業の実施体制 【日本側(日本側支援体制、広報等)】
  1. PJF:事業実施管理(プロジェクトマネージャー)
  2. フィリピン農業技術支援委員会:有機栽培技術指導と有機肥料の製造技術指導
【相手国側(相手国実施機関の概要等)】
  1. ラグナ州:州農業試験場の無償提供、並びに既存建物の無償提供
  2. カラワン町:原材料の収集協力と農業監督、農業課の職員の提供及び家庭環境改善のための指導協力、広報。技術講習会開催と会場提供。データ収集と資料作成。
II. 実施団体の概要
1.団体名特定非営利活動法人フィル・ジャパン・フレンドシップ(PJF)
2.活動内容日比友好親善の向上を目的とし、相互理解を深める活動を実施。主な活動は、人的交流と人道的立場に立った支援事業。国内に於いては、日本に在住するフィリピン人の相談事の受付、フィリピン事情の日本国内への紹介を実施。フィリピンでの活動範囲はフィリピン全土を対象としている。
3.対象国との関係、協力実績平成11年からフィリピンと新潟県の交流事業、消防車両のフィリピンへの無償提供、フィリピンへの農業技術指導を実施。
平成15年2月に「マニラ会新潟県支部」からフィル・ジャパン・フレンドシップに改称(フィルとは、フィリピンの略称)。