草の根協力支援型

平成18年度 採択内定案件

I.提案事業の概要
1.対象国名フィリピン
2.事業名フィリピン共和国タルラック州タルラック市における有機農法普及計画
3.事業の背景と必要性

(1)背景、現状、問題点

フィリピン共和国は地理的に高温多雨の好条件があるが、水稲・野菜等の栽培では技術的に改善の余地が多くあり、従ってその収穫量も全体的に低い水準にある。この低い収穫量水準の理由としては様々な要因が考えられるが、その一つは農業技術とその技術の管理(マネジメント)にあると考えられる。フィリピン共和国における農業技術の改善については、中央の農業省が主として研究・開発を、普及の実践は州、市、町の地方自治体が担っている。このため、地方自治体の首長の理解と農業普及員の実践的指導力、普及活動の質の向上が農家の技術改善による生産性の向上と農家収入の向上に不可欠である。特にフィリピン共和国のタルラック州タルラック市には多くの天水依存型稲作農地があり、雨季の豪雨による土壌流亡等で土地が貧弱になり作物の順調な生育を阻害し、ひいては収穫量が少なくなることにつながっている。対象地域の一般農家の収量は10a当り430kg程度(籾付重量)で、施肥法は量の多少はあれ、化成肥料を使用し、病害虫の防除は一部を除き行っていない。

(2)事業の必要性・妥当性

このような作物栽培条件を改善し、タルラック市の農業を発展させるためには有機農業技術の導入が不可欠である。当研究会では同市で有機質を用いた農業技術(有機農法)の技術移転・普及を図ることにより、環境に配慮した持続的な土壌の改善・農業技術の向上を推進し、農産物の収量増とそれに伴う収入増とを図って来た。具体的には稲藁、家畜糞などを活用して堆肥を作り、土壌の改良を図る。天水依存型稲作は栽培計画が立ちにくいため、収入確保には端境期に野菜・果物栽培で補填して行くことが重要で、本農法はこの点でも大変有利である。タルラック市長は農業技術改善と普及に大きな関心と理解があり、2002年、当研究会に要請があって、試験的なデモファームで協力を行っている。2003年度には同市職員の協力を得て55農家を選定し、有機農業技術の導入及び指導を行ってきた。その結果水稲栽培においては相当数の収穫量アップを見た。将来は30%の増収達成の可能性があり、増収が達成可能と考えている。

4.事業の目的タルラック市の技術職員が、無農薬・堆肥施用の有期農法を取得し、対象地区の55農家にその農法を技術移転することによって、55農家の間で、廃棄物のリサイクル活用が図られ、収穫量が増加する。
5.対象地域フィリピン共和国タルラック州タルラック市
6.受益者層タルラック市内の55農家
7.活動及び期待される成果

<成果>

タルラック市の技術職員が、無農薬・堆肥施用の有機農法を取得し、55農業従事者にその農法が技術移転される。

<活動>

  1. 有機農業技術の普及(月2回の研修会)
  2. 端境期栽培指導
  3. 環境配慮型有機農法の教育(市役所職員への技術移転)及び各種作物毎のマニュアルの作成
8.実施期間2007年2月〜2009年12月(うち2年4ヶ月)
9.事業費概算額10,000千円
10.事業の実施体制<日本側>近畿HACCP実践研究会
<インド側>フィリピン共和国タルラック州タルラック市政府
II.応募団体の概要
1.団体名特定非営利活動法人 近畿HACCP実践研究会
2.活動内容保健、医療または福祉の増進を図る活動。社会教育の推進を図る活動。地域の安全活動。国際協力の活動。
3.対象国との関係、協力実績タルラック市長は農業技術改善と普及に大きな関心と理解があり、2002年から当研究会に要請があって、試験的なデモファームで協力を行っている。2003年度には同市職員の協力を得て55農家を選定し、有機農業技術の導入及び指導を行ってきた。その後もタルラック市からの要請で小規模の協力活動を継続してきている。