草の根協力支援型

平成16年度 採択内定案件

I. 提案事業の概要
1.国名スリランカ
2.事業名スリランカ南部・中央部・東部プレスクール保育士トレーニングと子ども貯金支援事業計画
3.事業の背景と必要性スリランカでは近年、幼児教育の重要性が認識され、2003年に入ってからは、プレスクールを管轄する社会福祉省児童局が、プレスクールの設置基準化を進めている。保育者対象の研修会を開催し、質の向上を計画しているが、慢性的な資金不足で、開催は限られており、地方農村部の保育者にその機会はほとんどない。都市部には私立の研修コースなどもあるが、受講料が高く学びへの情熱はあっても受講することができず、経済的に貧しい保育者の多くは、技術向上が困難な状況にある。
他方、上述の設置基準が制定された場合には、正規の保育士資格取得が必要となるが、その際には経済的理由、地理的理由により充分な技術訓練、学習を受けられなかった多くの地方の保育士達が、事業を断念しなければならなくなる恐れがあり、そのような事態のしわ寄せは教育を受ける児童たちにくる。
「こども貯金事業」は、政府の基準化方針にも重要視されている「積極的に父母を教育に参加させる」ツールとして、また、親の経済状態による子どもの教育環境への影響を防ぐため非常に有効である。従って、貯蓄意識の低い多くの農村部の保護者へ貯蓄の啓蒙活動を行うことは、1石2鳥以上の効果が期待できる。
実際、試行的に「貯金事業」を導入した保育施設での効果は上がってきている。以前は預金の保管場所の安全性に問題があったため、利点を理解していながら実施を躊躇する施設が多かったが、ロッカーの配置による安全性の改善によって積極的に導入する保育施設の増加が期待できる。
4.事業の目的本事業は団体が1996年より実施してきた、幼児教育を通した地域村落開発事業の一環であり、その中心になる地域に根を下ろして働いている保育者の技術と意欲向上をはかり、保育士としての社会的地位の向上にもつなげることを目的にする。
また、農村部の婦人、保護者および家族のプレスクール活動への参加と協力を通して、教育の重要性を理解してもらい、生活環境の向上を目指す。
5.対象地域
  • 南部州(マータラ県パスゴダ、ウルボッカ、サバラガムワ州ラトゥナプラ県エンビリピティヤ、ゴダカウェラ)
  • 中央州(キャンディー県ガンポラ、ウヴァ州モナラガラ県ブッタラ)
  • 東部州(アンパーラ県アンパーラ、ウハナ、ダマナ)
6.受益者層対象地区の保育者
プレスクールに通う子どもたち
7.活動及び期待される成果保育者が政府の政策・方針にも合致する内容の研修を受け、保育者としての資格を受ける。また保育の質が向上し、幼児に適した学びの環境が整うとともに、地域住民の幼児教育への理解が深まる。
8.実施期間2005年5月〜2007年1月(1年9ヶ月)
9.事業費第一年次契約金額:6,195千円
10.事業の実施体制スランガニ基金が中心となり、活動実施機関として現地NGO登録を取得したスランガニ・ボランタリー・サービス(SVS)が事業実施、遂行する。
II. 実施団体の概要
1.団体名スランガニ基金
2.活動内容スリランカの幼児をとりまく環境を整える支援活動
  • 保育者研修会
  • 地区内プレスクールのネットワーク作り
  • 絵本箱事業
  • 衛生教育事業
3.対象国との関係、協力実績地方役所の幼児教育行政官やJICA青年海外協力隊隊員派遣事業を通じてJICAの協力で設立された、クルネガラモデル保育所/教員養成所との関係が良好であり、研修会では講師派遣を通じ協力している。また、JICA青年海外協力隊(JOCV)の幼児教育関係隊員の研修受け入れ先にもなっている。