草の根協力支援型

2016年度第2回 採択内定案件

I.提案事業の概要
1.対象国名 タイ王国
2.事業名 北タイの保健センターにおけるHIV感染者ケアの強化事業
3.事業の背景と必要性 チェンマイ県サンパトン郡の地域病院では抗HIV多剤併用療法(ART)受療者の増加に対応するため、病状が安定している受療者の一部を同郡内にある保健センターに紹介し、ART提供業務の一部を保健センターに委譲するという取り組み(タスク・シフティング)を全国に先駆けて実施した。申請者らが行った調査の結果、病院と保健センターとの間で受療者の健康状態には差は無かったが、患者満足度では保健センターの受療者の方が低かった。ARTを継続して受療するには受療者と医療者との信頼関係は重要である。低い満足度はART受療の中断を招き、ひいては新規HIV感染者やエイズによる死亡者の増加をもたらし、これまでのHIV対策の成果が水泡に帰す恐れがある。地域病院が対応できるART受療者数には限りがあるため、全てのHIV感染者が継続的にARTを受療できるようにするためには、保健センターにおけるHIV感染者ケアを強化することが急務である。そのためには、保健センターのART提供担当者の技術力向上と、地域病院と保健センター間の患者紹介の仕組みの整備が不可欠である。また、タイ王国保健省はART提供を保健センターで実施する政策を掲げているが、その方法論は未確立であるため、本事業の成果を郡レベルの新たなART提供モデルとして提示できる。
4.プロジェクト プロジェクト活動を通じ、保健センターで提供されているHIV感染症に関するケアが強化される
5.対象地域 タイ王国チェンマイ県サンパトン郡
6.本事業の対象となる人々 サンパトン郡の地域病院及び保健センターでARTを提供している医療従事者
7.事業活動 <活動>
1. サンパトン郡の地域病院と保健センターのART提供担当者を対象に、抗HIV薬と他の薬品との交互作用、抗HIV薬の管理方法、カウンセリング、患者情報の保護、HIVと生活習慣病に関する研修を実施する。
2. サンパトン郡の地域病院と保健センター間のART受療者の紹介に関わるマニュアルを作成する。
8.実施期間 2017年10月〜2019年10月(2年0ヵ月)
9.事業費概算額 10,800千円
10.事業の実施体制 プロジェクトマネジャー、現地業務調整員、フィールドコーディネーター、現地カウンターパート(チェンマイ県衛生局の担当者)が、サンパトン地域病院及び保健センターのスタッフや日本人短期専門家と連絡調整を行いながら、事業の企画運営及び活動を進めて行く。
II.提案団体の概要
1.団体名 学校法人杏林学園
2.活動内容 医学部、保健学部、総合政策学部、外国語学部、大学院医学研究科、大学院保健学研究科、大学院国際協力研究科において教育・研究活動を行っている。また、医学部付属病院にて高度医療を提供している。